JBLのユニットのこと(2397の匂い)
昨年12月、JBLの2441と2397が我家に来た。
未使用のまま、しかも梱包されたままずっと保管されていた2441と2397。
開梱してすぐに気づくのは、JBLのスピーカーシステム(というよりエンクロージュア)に共通する匂いである。
一度でもJBLのスピーカーシステムか木製のホーンを使ったことのある人なら、
ほら、あの匂い、でわかる、独特の匂いがある。
この匂いも、JBLの製品の魅力のひとつ、と私は思っている。
この匂いは、なぜ漂ってくるのか。
何の匂いなのか、ということは、JBLの関心のある人たちのあいだでときどき話題になっていた。
話題になっても、誰もほんとうのところは知らないから、あまり話は発展していかないのだが、
JBLのスピーカーが好きな人で、少なくとも私が出会った人の中に、この匂いが嫌い、という人はいなかった。
この匂いは、防虫剤の匂いだ、ということが10年くらい前にわかった。
木に虫がつかないように、だからエンクロージュアと木製のホーンから同じ匂いがするわけである。
アメリカでは割と一般的な匂いでもあるらしい。
残念なことに、最近のJBLの製品には、この匂いがないモノも増えてきている。
2397がやって来たとき、この匂いが部屋に満ちていた。
あれから半年、鼻が慣れてしまったのか、それとも匂いが薄れてしまったのか、
あまり匂いを意識しなくなっていた。
ここ数日、東京はかなり暑い日が続いている。
気温が高くなってきたせいなのだろう、また2397から、あのJBLの匂いがしてくるようになってきた。