Date: 2月 10th, 2014
Cate: ワーグナー
Tags:

ワーグナーはなぜ長いのか

ワーグナーの作品は、ほとんどが長い。
これらの作品の時代にあっても、おそらく長いと思われていたことだろう。

感覚的な長さよりも、物理的に長い。
ワーグナーの作品を通しで聴くには、
しかも誰にも何ものにも邪魔されずに一気に聴き通すには、
いまではそれなりの準備が必要となる。

「ニーベルングの指環」を四夜にわたって連続して聴こうとしたら、
それなりの準備がかなりの準備になってしまう。

なぜワーグナーはこれほど長いのか。

ワーグナーの作品が大きいから、というしかない。
その大きさについて考える時、空間と時間は結局のところ同じなのではないかと感じる。
だからワーグナーには、ワーグナーの大きさに見合った時間を必要とする。

ワーグナーを聴くということは、
この大きさと対決することであり、
ワーグナーをオーディオを介して聴くということは、
その大きさを感覚的に再現できなければ意味がない。
再現できなければ対決のしようがないからだ。

Leave a Reply

 Name

 Mail

 Home

[Name and Mail is required. Mail won't be published.]