Date: 5月 28th, 2010
Cate: 欲する
Tags:

何を欲しているのか(その3)

10万円でできることのひとつに、何かをつくる、という選択肢もある。
凝ったモノ、贅を尽くしたモノをつくることは無理だが、オーディオの勉強の意味合いのつよい自作であれば、
かなり楽しめるし、役に立つことになるものがつくれるだろう。

アンプ(真空管アンプでも、ディスクリート構成の半導体アンプが無理なら、OPアンプでもいい)でも、
スピーカーシステムでもいい。
とにかく、まずつくってみること。それもキットではなく、できれば自分で、簡単でもいいから図面を描いて、
できるかぎりの範囲でいいから、自分の手を使ってつくってみる。

工具を所有していない人ならば、最低限の工具をそろえるだけでけっこうな金額になるだろうから、
実際につくるものに、それほど予算は割けなくなるだろう。それでも、つくってみる。
コストの制約を強く受けたなかでも、工夫してみることができるからだ。

自作することで、いま所有しているオーディオ機器よりも優れたモノ、いい音を出すモノをつくるというのではなく、
あくまでも、モノづくりがどういうことなのか、そしてオーディオとはどういうものかを識るために、つくる。

人によっては、もうモノを欲しているのではないのかもしれない。
欲しているのは、つくることで手に入れられる「モノ」なのかもしれない。

Leave a Reply

 Name

 Mail

 Home

[Name and Mail is required. Mail won't be published.]