Jazz Spirit Audio(その1)
ジャズ・オーディオということばがある。
いつごろから誰が使いはじめられたのかは定かではない。
自然発生的に生れてきたのかもしれない。
それでも、私の中では、ジャズ・オーディオ(Jazz Audio)は、岩崎千明の代名詞でもあった。
中野駅の北口から数分のところにある雑居ビルの地下で「ジャズ・オーディオ」という店をやられていた。
それもあって、岩崎千明=ジャズ・オーディオとなっていくわけだが、
ジャズ・オーディオとしてしまうことで、このことばのもつ範囲に、
岩崎千明という人間をあてはめようとする危険性がないわけでもない。
ジャズ・オーディオといってしまえば、楽である。便利である。
でも、決してジャズ・オーディオだけではない、というおもいがずっとあった。
岩崎先生がやられてきたオーディオを、ジャズ・オーディオといってしまうことは、間違いとはいえない。
でももっときちんと表現しようとすれば、
それはジャズ・オーディオではなく、ジャズ・スピリット・オーディオ(Jazz Spirit Audio)だったはずだ。