Noise Control/Noise Designという手法(その7)
これも2002年ごろだったはずだが、電子メールは「キューレス」な性質があるため、
メールのやりとりをしていると、急に険悪なムードになることがある、という記事を読んだことがある。
「キュー」とは、相手に自分の感情を伝える要素のことで、
直接会って話をしたり、電話での会話の場合には、
相手の表情や仕草、声の感じなどから、なんとなくニュアンスが伝わることによって、
言葉を補ってくれているところがある。
ところがテキストだけのメールでは、そのキューがないため、
受け手の読解力、想像力に大きく委ねられ、それが悪い方向に作用したとき、
とげとげしいものになる可能性がある、というものだった。
ネットの掲示板でも、ある発言がきっかけで、一気に荒れることがあるのも、そのためかもしれない。
たしかに、納得するところもあるが、テキストだけのものは電子メールや掲示板だけではない。
本や手紙も、テキスト(文字情報)だけである。なのにキューレスだとは、人は認識していないはず。
この違いは、感触の有無だろう。