Date: 8月 25th, 2013
Cate: 型番
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型番について(その24)

QUADのESL63は、その後ESL63Proという、いわば録音モニター用のモデルも出している。

ESL63は早い時期からフィリップスの録音エンジニアたちモニタースピーカーとしてつかわれていて、
そのときから高域のリニアリティを少しでもよくするためにネットを外していたのが、
QUADがフィリップスの録音チームの、そういう要望をきき、
ESL63のパンチングメタルの孔を大きくしている。
その他保護回路の働き(設定)が通常モデルとは異る。

ESL63Proが出る、ときいて、それでも少し期待していた。
もっとも冷静に考えれば、型番の末尾にProとつくのだから、
ESLのしっとり感を、このモデルに期待するのは無理だというのは聴く前からわかってはいた。

それでも、もしかするという、わずかな希望をもっていた……。

ESL63ProはESL63のシックな外観から、いかにも可搬型として使いやすいように変っていた。
音はESL63よりも、モニター的性格を聴き取ろうと思えば聴きとれるような、そういう変化だった。

このESL63Proを使って、フィリップスの最新録音を聴くという企画が、
ステレオサウンド 80号に載っている。
黒田先生、諸石幸生氏、草野次郎氏で、
ネヴィル・マリナー指揮のモーツァルトの「フィガロの結婚」を聴くというものだった。

タイトルは、
フィリップスのモニターサウンドで聴く最新録音『マリナー/フィガロの結婚』。

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