型番について(その21)
QUADのコンデンサー型スピーカーシステムが、ずいぶんよくなっている、ときく。
現在のラインナップは6枚パネルのESL2912と4枚パネルのESL2812がある。
個人的には放射面積の広さが増えることのメリットをとりたいので、
ESL2812よりもESL2912の方に魅力を感じる。
スピーカーとしての奥行き、横幅はどちらも同じなのだから、
背の高さが気にならなければESL2912であり、
現在日本に輸入・販売されているスピーカーシステムのなかで、
いま何を選ぶかとなると、その第一候補としてESL2912がある。
ESL2912は前作のESL2905から、細部のいくつものところが改良されている、とのこと。
そうなると原型といえるESL63と比較すると、その改良点はどれだけの数になるのだろうか。
いろいろな箇所が改良されている、ということは外観からもうかがえる。
ESL2912の音は聴いていないが、音は間違いなく良くなっている、と確信している。
ESL63が日本に登場したのは1981年。
もう30年以上前のことになる。
外観もずいぶん変っている。
QUADという会社の体制も変っている。
そんなことを考えると、ESL2912と型番がなってしまったのは当然とは理解できても、
どこかにESL63の後継機種であることを示してほしい、と思う。
「63」と数字を活かした型番に、個人的にはしてほしかった理由がある。
ESL63の「63」という数字には、
1963年から開発が始まった、という意味がこめられている。