黄金の組合せ(その13)
黄金の組合せとして冒頭に例にあげたタンノイのIIILZとラックスのSQ38Fは、
スピーカーシステムとアンプという、別ジャンルのオーディオ機器の組合せである。
黄金の組合せとまでは呼ばれることはなかったであろうが、
すくなくともステレオサウンドでは一時期よく組み合わされることの多かった、
AGI・511とQUAD・405の組合せは、コントロールアンプとパワーアンプとはいえ、
スピーカーシステムとアンプといった、完全に別ジャンルというわけではなく、
あくまでも同じアンプというくくりの中にはいる。
スピーカーとアンプの組合せ、
コントロールアンプとパワーアンプというアンプ同士の組合せ、
相性のいい組合せ、と同じ表現で語られても、何か違う要素が隠れているような気もする。
AGIとQUADは、およそ共通項のないメーカー同士の組合せのように見えて、
そこにひとつでいいから共通項はないかと見つけようとすれば、
何かひとつは見つかるものである。
511と405では、フィードフォワードということが、それにあたり、
これをとっかかりとして子細に見ていくと、意外にも共通しているといえそうなところが、
他にもいくつかあるのが見えてくるようになる。
あえて共通項を見つけようとしているのであるから、
こじつけようと思えばできないわけでもない。
それでも、AGI・511とQUAD・405には、他にも共通するところがあげられる。