Archive for 5月, 2018

Date: 5月 8th, 2018
Cate: 「ネットワーク」

ネットワークの試み(その3)

直列型ネットワークは、2016年に数回試している。
並列型6dBスロープと直列型6dBスロープの比較も行っている。

なのでコイズミ無線の12dBスロープネットワークから、
いきなり直列型6dBスロープにしてみてもよかったし、その方が手間も省けるが、
やはり確認の意味をこめて並列型6dBスロープの音も出すことにした。

私の中にある6dBスロープのネットワークらしい音がしてくる。
この音は、ひとつの標準になりうる音だと思っている。

自作スピーカーであれば、なんらかの形でネットワークも自作しなければならない。
計算通りに作って、それでうまくいくという保証はどこにもない。

カットアンドトライをくり返しやっていくしかない。
その場合、泥沼にハマってしまわぬように、リファレンスとなるネットワークをひとつ作っておいたほうがいい。
なにも最高のモノである必要はない。

私なら、しっかり巻かれた空芯コイルとASCのコンデンサーの、
並列型6dBスロープを基準(リファレンス)とする。

ネットワークをいじっているといろいろと思いつくことが出てくるだろう。
あれをやってみたら、あれに交換してみたら、といろいろと出てくるはずだ。
試していくのは実におもしろい。

目的の音に近づいたかと思うと、遠ざかっていることもある。
判断に迷うことだってある。
そういうときに基準となるネットワークがあれば、
その音と常に比較することで、方向の修正ができよう。

6dBスロープで2ウェイなら、片チャンネルあたりコンデンサーとコイルがひとつずつで済む。
実際にはコンデンサーの容量を調整するために、
いくつかのコンデンサーを並列接続することになるが、
12dBや、それ以上の高次のスロープとは違い、部品は最低限でいいということは、
部品配置に特に頭を悩ます必要もない。

いろいろ試したあとで6dBスロープに戻ってきてしまうことだってある。
そのときでも、クロスオーバー周波数のカットアンドトライをすることになる。
基準があれば、その判断もしやすくなるし、しっかりしたものになる。

今回も並列型6dBスロープの音を聴いた後に、
直列型、それも以前試したのとは違う配線による直列型ネットワークに移って、
ひとつ確認できたことがあった。

Date: 5月 8th, 2018
Cate: 輸入商社/代理店

輸入商社なのか輸入代理店なのか(左右されるブランドイメージ)

海外オーディオブランドが日本に輸入されることになったとき、
輸入元がどこなのかは、そのブランドイメージに少なからぬ影響を与える。

長いこと輸入されていて、ブランドイメージができあがっているところならばいいが、
日本に初めて輸入されるブランドだと、輸入元がどこなのかによって、
その時点でブランドイメージが少しばかりとはいえ、決ってしまう──、
というか、その輸入元のイメージによって染まってしまうところがある。

おもしろそうなブランドが輸入されることになっても、
輸入元によっては「なんだ、あそこなのか……」と思うわけだ。

それで聴く気が失せるほどではないにしても、
音を聴いて、それがいいモノであればあるほど、
別の輸入元だったら、もっと良かったのに……、とやはり思う。

つい最近もあった。
どのブランドなのか、どの輸入元なのか、
具体的なことは書かないが、好ましからぬウワサを聞く人が関係している輸入元の扱い、
たったそれだけのことではあっても、たったそれだけのことと無視できるわけでもない。

Date: 5月 8th, 2018
Cate: ディスク/ブック

LEONARD BERNSTEIN’S CONCERT FOR PEACE

LEONARD BERNSTEIN’S CONCERT FOR PEACE。
手塚治虫の「雨のコンダクター」で描かれている二人の指揮者のひとり、
バーンスタインによるハイドンの「戦時のミサ」。

1973年1月19日、ワシントン大聖堂でのベトナム反戦コンサートで、
バーンスタインは「戦時のミサ」を振っている。

数年前に出ているバーンスタインのハイドン集(12枚組)に、
「戦時のミサ」が収められているのは知っていた。

1月19日の演奏ではなく、翌20日に同じ場所での録音である。
12枚で、当時の売価は2000円くらいだった。
なぜか買わなかった。

安すぎると思ったことも関係している。
それだけが理由ではないのだろうが、なぜか買う気になれなかった。

いつか聴きたい、と思いながらも、なぜか買わない。
バーンスタインはフィリップスにも「戦時のミサ」を残している。
フィリップス盤もながらく廃盤だったはずだ。

先週末、新宿のタワーレコードをなんとはなしに見ていたら、
SACDのコーナーに、バーンスタインの「戦時のミサ」が置いてあった。
DUTTONから、2017年11月に出ていた、ようだ。

この登場を、待っていたのだろうか──、と自分でも思ってしまった。

Date: 5月 8th, 2018
Cate: オーディオ入門

オーディオ入門・考(ブームなのだろうか・その2)

約一年前に、モノ・マガジン(2017年2月16日号)が、
オーディオを特集していることを書いている。

いま書店に並んでいるモノ・マガジン(5月16日号)も、
特集の一本はオーディオである。

表紙には、「趣味な男の4大特集! コーヒー、オーディオ、文房具、ロレックス」とある。
コーヒー、オーディオ、文房具ときて腕時計ではなく、ロレックスとあるのが、
別格扱いですごい、と思うのだが、このことには触れない。
とにかくオーディオがコーヒー、文房具、ロレックスに交じっている。

書店で手にとって見た(ようするに立ち読みだ)。
買う気にはならなかったけど、モノ・マガジン的取り上げ方ではある。

もう少しボリュウムのある記事だったら……、
もう少しつっこんだ内容だったら……、
そんなふうに感じるけれども、
オーディオがこうして取り上げられていると、つい手にとってみたくなるし、
オーディオマニアのひとりとして嬉しい。

それにしても、ほんとうにブームなのだろうか。

Date: 5月 7th, 2018
Cate: ヘッドフォン, 世代

世代とオーディオ(スピーカーとヘッドフォン・その2)

先日、ヘッドフォンで比較試聴する機会があった。
ヘッドフォンの比較試聴ではない。

いわゆるPCオーディオ(それにしても他にいい表現はないのか)での、
再生ソフトによる音の違いを、ヘッドフォンで比較試聴した。

差はある。
ここで書きたいのは、再生ソフトによる音の違いについてではなく、
ヘッドフォンでの比較試聴について、である。

ヘッドフォンゆえによくわかる違いもあるのだろうが、
ふだんヘッドフォンを聴かない私は、
ヘッドフォンゆえによくわからない違いがあることの方が気になってきた。

ヘッドフォンで聴きながら、ここはスピーカーで聴いたら、こんな感じになって、
もっと違いがはっきりでるんじゃないのか、とか、
ヘッドフォンで聴いているがゆえに、微妙なところで、もどかしさを感じたりもした。

このへんは慣れなのだろう、とは思うが、
それでもどこまでいってもスピーカーとヘッドフォンは、はっきりと違う。

スピーカーはステレオフォニックであり、ヘッドフォンはバイノーラルである。
この決定的な違いが、比較試聴に及ぼす影響は小さくはない。

いいヘッドフォン(イヤフォン)を求めて、
ヘッドフォン(イヤフォン)の比較試聴をするのに、もどかしさはまったく感じない。
だが、ヘッドフォン(イヤフォン)で、比較試聴をするとなると、
ヘッドフォン慣れしていない私は、少しばかりを時間を必要とすることになるだろう。

ということはこれまでずっとヘッドフォン(イヤフォン)で聴いてきている人が、
逆の立場におかれたら、どう感じるのだろうか。

つまりスピーカーでの比較試聴をやってもらったら、
違いがわかりにくい、ということになるのか。

Date: 5月 7th, 2018
Cate: 「本」

雑誌の楽しみ方(書店の楽しみ・その3)

数週間前に山下書店の渋谷店が閉店になることを書いたばかりなのに、
今日は、六本木の青山ブックセンターが閉店になる、というニュースだ。

最後に六本木の青山ブックセンターに行ったのは、一年近く前。
それも青山ブックセンターが目的ではなく、
ほかの用で六本木に行ったついでに寄っただけなのだから、
6月25日に閉店する、というニュースを知っても、とても残念だ、という気持があるわけではない。

それに青山本店は今後も営業していくのだから。
それなのにこんなことを書いているのは、
今回のニュースで初めて知ったのだが、
青山ブックセンターの六本木店がオープンしたのは1980年。
AXISビルが1981年で、WAVEが1983年にオープンしている。

私がステレオサウンドで働くようになったのが1982年1月。
それ以前の六本木を知っているわけではない。
私が知っている六本木は、1982年からの六本木である。

このころ六本木は少し変っていったのではないだろうか。
いまは、すごく変っているけれど。

青山ブックセンター、AXIS、WAVE。
この三つは、六本木で働きはじめた田舎出身の私には、
六本木を象徴する存在のようでもあった。

最初にWAVEが消えていった。
もうじき青山ブックセンターも消える。

だから、ちょっとだけ寂しい気持はある。

Date: 5月 7th, 2018
Cate: オーディオの「美」

音の悪食(その6)

だからといって、23時すぎまでの約四時間、
そういう音をずっと鳴らしているわけでは、もちろんない。

しばらく鳴らしていて、どうにかスピーカーが目覚めてきたかな、と感じてから、
チューニングを開始する。
それまで鳴らしているときにも、まったくいじらないわけではない。
でも、それは私にとってはセッティングであって、チューニングという意識はない。

とことん調整したいと思うのであれば、ある一曲を何度も何度もくり返し鳴らす(聴く)。
私一人ならば、二時間でも三時間でも、同じ曲だけをひたすら聴いて調整していく。

でも、こんなことをやると、多くの人は飽きてしまったり、しんどい、と感じるようだ。
でも、一度、そういうこともやってみたい、とは考えている。

常連の人のなかには、宮﨑マジックという人もいれば、
tweakだ、といってくれる人もいる。

最初に鳴ってきた音がどんなであれ、時間内にまとめていく。
そうでなければ、常連の人たちが毎回来てくれるわけがない。

なんらかの発見が、それぞれの人にきっとあるわけで、
だからこそ毎回来てくれている、と私は勝手に思っている。

ただし、その発見は最後までいてくれて(聴いてくれて)の結果である。
途中で帰られるのは、その人の自由であり、
そのことについて何もいわない。
けれど短い時間で帰ってしまえば、何の発見もなしになることだけは、はっきりといえる。

audio wednesdayの音出しは、オーディオ店の試聴とも、
オーディオショウでの各ブースでの試聴とも、その点では違う。

このことの理解なしにaudio wednesdayに来られても、つまらないだけかもしれない。

Date: 5月 7th, 2018
Cate: High Fidelity

ハイ・フィデリティ再考(ふたつの絵から考える・その5)

数日前、実に興味深い記事があった。
このセレブたち15人の写真は、実は「本物」ではない』、
リンク先の記事をぜひ読んでほしい。
読むのが面倒という人でも、そこの写真だけは見てほしい。

マダム・タッソー館の蝋人形を撮影した写真が、15枚公開されている。
黙って見せられたら、本人を撮影した写真だ、と誰もが思うであろう。

マダム・タッソー館の蝋人形の実物を見たことはない。
間近で見れば、どれほど本人に似せてつくられていても、なんらの違和感を覚えるであろうが、
そこに写真が介在することで、まず見分けがつかなくなるとは、
こちらの想像をこえていた。

この項で書いてきた造花を蝋人形に、
絵を写真に置き換えた実例が、すでにあったわけだ。

Date: 5月 6th, 2018
Cate:

オーディオと青の関係(野上眞宏 写真展「BLUE:Tokyo 1968-1972」)

ここでのテーマとは直接な関係はない、と思われるだろうが、
私としては、必ずしもそうとは思っていないので、この項で書くことにした。

5月19日(土)から5月30日(水)まで、
BIOTOP(ビオトープ)で、野上眞宏さんの写真展が開催される。
東京だけでなく、6月15日(金)から6月26日(火)までは大阪のBIOTOPでも開催される。

「BLUE:Tokyo 1968-1972」のBLUEは、
野上さんの愛聴盤であるジョニ・ミッチェルのアルバム名からとられている、とのこと。

日本語の青春の「青」と、英語のblueがもつ憂鬱の意味を合せての「BLUE:Tokyo 1968-1972」である。

6月1日には、「BLUE:Tokyo 1968-1972」の写真集も刊行される。

Date: 5月 6th, 2018
Cate: オーディオの「美」

音の悪食(その5)

そういう状況での音出しだから、耳障りなだけの音、
ひとことで表現するならばそんな音がしてくることがある。

そんなときどうするか。
適当にごまかす方向に逃げるのか。
もろもろのアラが気にならないように、音量もグンと下げて、
アンプやCDプレーヤー、さらにはケーブルも交換して──、というやり方もある。

けれど喫茶茶会記はオーディオ店でもオーディオ雑誌の試聴室でもないから、
アンプやCDプレーヤー(最近はCDプレーヤーは選べるようになった)、
ケーブルの選択肢はほとんどない。

それに音量を、耳障りにならないくらいまで下げて鳴らしていては、
いつまで経っても、その状態から抜け出した音を出せない。

耳障りな音がどんなにしようと、音量を上げる。
音量を上げても耳障りにならないようなソースをかけるのではなく、
あえて、反対の傾向にある音楽を鳴らす。

そうやってスピーカーを、すこしでも短い時間で目覚めさせたいからである。
そんな鳴らし方をしていると、長島先生と同じことをやっている、
と自分でも思っている。

──そんな言い訳めいたことは書くくらいなら、
前日からきちんとセッティングしろ、とか、もっと早い時間からやれば、といわれても、
それがやれれば私としても助かるわけだが、現実にはスケジュールの都合で無理。

今回も前回も、16時ごろまで何かのリハーサルが入っていて、
早くに着いたからといって、即セッティングにかかれるわけではない。

なので書いておく。
audio wednesdayは19時開始だが、場合によっては耳障りな音を、
大音量で鳴らしている。
最初から、整った、耳障りな音がまったくしない、そんな音を聴きたい方、
いわば音の美食家には、聴くに耐えぬ音を聴かせることになる。

けれど、そんな音を23時すぎまで聴かせているわけではない。

Date: 5月 6th, 2018
Cate: オーディオの「美」

音の悪食(その4)

スピーカーを原状復帰させる。
何も、私と同じレベルのセッティングを期待しているわけではない。
ただ、もう少し丁寧に扱ってほしい、とは毎回思っている。

でもオーディオにまったく関心のない人にとっては、
私のセッティングも、彼らによる原状復帰も同じレベルにとらえているのだろう。

それでもいいじゃないか、と思うようにはしているが、
毎回とまではいわないが、細かなモノが紛失していっている。
フェルトなど、オーディオに関心のない人にとっては、ゴミくらいにしか思えないのだろうが、
フェルトが一枚あるのとないのとでは、音ははっきりと違う。

それから何度か書いているCR方法。
ウーファー、ドライバー、トゥイーター、それぞれのユニットに取り付けている。
ウーファーはエンクロージュアに取り付けているから問題ないが、
ドライバーとトゥイーターはエンクロージュアの上に置かれているだけだから、
CR方法のコンデンサーと抵抗は露出している。

これが毎回なぜか力が加えられている跡がある。
なぜ、コンデンサーと抵抗を動かす必要があるんだろうか、と思いながら、
その度に、どちらかに偏っているリード線を直していた。

年内にはリード線が切れるかな、と思っていたが、
意外に早く、今回片チャンネルのドライバーに接続している分が切れていた。

喫茶茶会記が秋葉原にあれば、すぐに代りの部品を買いに行けるけれど、
そんな時間はない。片チャンネルだけ、というわけにもいかないから、
今回はドライバーのCR方法は外した。
それにフェルトも数枚なくなっていた。

つまり二ヵ月前と同じセッティングは、無理な状況に置かれていた。
そうやって鳴ってきた最初の音は、予想した通りの冴えない感じの音だった。

Date: 5月 6th, 2018
Cate: オーディオの「美」

音の悪食(その3)

二ヵ月ぶりの音出しは、昨年末にも一度あった。
2017年11月のaudio wednesdayは、音出しができず、飲み会になった。
12月は、だから二ヵ月ぶりの音出しだった。

このときも感じたのは、二ヵ月という期間は、はっきりとブランクということだった。
今回もそうだった。

それに加えて今回は、スピーカーの状態があまりいいとはいえなかった。
喫茶茶会記では、通常はキャスター付きの台車の上に置かれている。
音出しのスペースは、オーディオのためだけにあるのではなく、
演劇や、その他のライヴにも使われるスペースであるため、
スピーカーは邪魔モノとしてあつかわれることもある。

比較的きちんと元に近い状態に戻されているときもあれば、
ひどいなぁ……、と思う戻し方も場合も、意外とある。
原状復帰とは言い難く、そういうときはゼロからのセッティングというよりも、
マイナスからのセッティングに感じてしまう。

今回もそうだった。
ホーンは斜めを向いていたし、
全体的な雰囲気もひどく扱われたんだろうなぁ、と感じていた。

これは愚痴ではなく、むしろ、そういう状況であればこそ、
得られるものが、私にはあるわけだ。
それでも、やはり時間は必要となってくる。

二ヵ月のブランクと、ひどい原状復帰が重なってのスタートゆえに、
いつもよりも、その時間はより必要となってくる。

こういうことは、個人のシステムではまずないことだ。
多目的に使われているスペースでの音出しだからこそ、
毎月一回経験できることであって、面倒だなと思うことはあるにはあるが、
腕は磨かれていく。

Date: 5月 6th, 2018
Cate: 「ネットワーク」

ネットワークの試み(その2)

私がこれまで読んできたオーディオ関係の本で、
並列型と直列型ネットワークの音について記述してあったのは、ほんの数例で、
ラジオ技術での石塚峻氏、それから無線と実験の金田明彦氏くらいである。

石塚峻氏は並列型よりも直列型を評価されていたと記憶している。
金田明彦氏は、6dBスロープのネットワークにおいて、
直列型よりも並列型のほうが音質的に優っている、と書かれている。

私がこれまで試してきた並列型と直列型の比較、
それも6dBスロープにおいてのみの結果では、直列型を、いまのところとる。

今回のaudio wednesdayでは、
喫茶茶会記の標準仕様であるコイズミ無線の12dBネットワークから、
6dB並列型、それから6dB直列型へと変えていった。

とはいっても、厳密な意味での比較試聴ではない。
コイズミ無線のネットワークは、コア入りのコイルであり、
コンデンサーも私がよく使うASCのものではない。

6dBのネットワークでは、ASCのコンデンサーに空芯コイルを使っている。
この時点で、音が違ってくるわけで、
厳密な比較試聴ということでは、6dBスロープにおける並列型と直列型ということになる。

それに来られた方にも黙っていたが、
6dBスロープでは、ウーファーとドライバーのカットオフ周波数が、
コイズミ無線のネットワークとは違っている。
クロスオーバー周波数も、だから800Hzではなく、少し上の方へ移動している。

それでもコイズミ無線(12dBスロープ)から6dBスロープ並列型に変えると、
私の耳には6dBスロープのネットワークが、やはり好ましく聴こえる。

Date: 5月 5th, 2018
Cate: 「オーディオ」考

オーディオはすべての道に通ず

オーディオはすべての道に通ず、と本気で思っている。

すべての道はローマに通ず、といわれる。
すべての道はオーディオに通ず、ではなく、
オーディオはすべての道に通ず、が、ここまでオーディオをやってきた者の、
ゆるがない実感である。

Date: 5月 4th, 2018
Cate: ディスク/ブック

FRIDAY NIGHT IN SAN FRANCISCO(その1)

“FRIDAY NIGHT IN SAN FRANCISCO”。
タイトルをいわれてもピンとこない人でも、
スーパーギタートリオのライヴ盤といえば、通じる。

“FRIDAY NIGHT IN SAN FRANCISCO”を初めて聴いたときのことは、
別項で何度か書いている。
とにかく驚いた。

その驚きは、いまも続いている。
これまでに何度聴いたのかわからぬほど聴いているにも関らず、
聴けば、やはり凄い、と驚く。

“FRIDAY NIGHT IN SAN FRANCISCO”は通して聴くこともあれば、
冒頭の「地中海の舞踏/広い河」だけを聴くことも多い。

「地中海の舞踏/広い河」に関しては、細部まで憶えている、といっていい。
なのに、聴けば必ず凄い、と感じ、驚く。

audio wednesdayで音を鳴らすようになって、一度このディスクを鳴らしている。
5月2日のaudio wednesdayでも、鳴らした。

2016年に鳴らしたときはCDだった。
今回はSACDである。

2016年のときは、スピーカーが少し違っていた。
ドライバーはJBLの2441にホーンは2397だった。
今回はアルテックのドライバーにホーンの組合せ。

2397は木製、アルテックの811Bは金属製。
ホーンの形状も違うけれど、今回はホーンの材質の違いを、
それからJBLとアルテックのドライバーの構造上の違いを、
はっきりと聴いて感じられたような結果となったのは、
SACDだから、ということも関係しているように思われる。