ネットワークの試み(その7)
スピーカーを一種の仕掛け(ギミック)として捉えれば、
ある種の常識から解放されていくのではないだろうか。
基本を無視しろ、とはいわない。
ただ常識は、一旦無視してもいいではないか、そう言いたいのである。
その常識もオーディオマニアすべてに共通していることなんて、ないといえばない。
オーディオについてまわっている常識なんて、
世代によっても、周りにいる人たちからの影響によっても、違ってこよう。
私にとっての常識が、私以外の人には新鮮なことだったりして、驚かれたりしたことは、
これまでに何度もある。
それだけ常識とは、ちょっとしたことで違うもの。
ならば、そんな常識から自由になるにはーー、
そんなふうに考えて、スピーカーの自作(構築)に取りかかった方がいい、と私は思う。
例えば、直列型ネットワークではウーファーとトゥイーターとを直列にする。
つまりトゥイーターのマイナス端子とウーファーのプラス端子を結線する。
これまではスピーカーケーブル(喫茶茶会記使用のカナレ製)の端材を使っていた。
長さはせいぜい50cmほど。
スピーカーケーブルの長さは8m弱。
1:16の関係だが、おそらく、この50cmのケーブルの音への影響は、
1:16程度の変化ではないはずだ。