4343における52μFの存在(その18)
2440のカタログ発表値での再生周波数帯域は、500〜12,000Hz。
2420の800〜20,000Hzとくらべると、上限の値は低いけれど、
12kHz以上がスパッとなくなるわけではなく、減衰しながらも、もうすこし上の帯域まで出しているはずだ。
となると、4350についている、ただひとつのレベルコントロール、
つまり2405のレベルコントロールを絞り切って、エレクトロニッククロスオーバーネットワークを通さずに、
つまり2231Aと2405を鳴らさずに、2202と2440だけを鳴らしてみると、
かなりの帯域を再生していることが聴き取れるはずだ。
2202にはローカットがないし、2440にはハイカットフィルターがないわけだから。
こうやってみていくと、4350は、2440と2202のペアで構成される広帯域で強力なスコーカー中心の、
疑似的な3ウェイ・システムととらえることもできる。
4350の改良版としてとらえられている4355の構成と比較してみると、4350の特徴は、よりはっきりとしてくる。