4343における52μFの存在(その15)
ステレオサウンド 51号で、JBLのマルゴリスは、レベル調整のやり方について語っている。
使うレコードは、もちろんよく知っているもの。それをモノーラルで再生すること、が第一。
だからスピーカーは、片チャンネルずつ鳴らし調整していくことになる。
4343の場合、3つあるレベルコントロールすべて絞り込むこと、が第二。
そして音楽を聴き、ウーファーとミッドバスのバランスをとる。次にミッドハイのレベルを、
最後にトゥイーターを調整していく。
もう片方の4343も、同様に調整したうえで、音像イメージがセンターに明確に定位するように、
左右のスピーカーのバランスをとることが、第三。
音像がセンターにぴしっとあった時点で、ステレオで鳴らし、
レコードを変えながら、微調整していくことが、第四のポイントである。
このやり方は、いうまでもなく、レベルコントロールをもつスピーカーシステムであれば、
なにもJBLのスピーカーシステムでなくても、有効な調整方法だと思う。
マルチアンプで組んでいるシステムの調整にも、もちろん有効だ。
このやり方でもわかるように、スピーカーシステムの基準は、低音(ウーファー)にある、ということ。
音楽のベーシックトーンは、低音であり、まず土台となる低音のレベルを決めたうえで、
その上に、中低音・中高音・高音を構築していくべきである。