4343における52μFの存在(その12)
4350でふしぎなのは、ミッドバスとミッドハイのレベルコントロールがない点である。
ステレオサウンド 51号に「♯4343研究」という連載の1回目が載っている。
JBLプロフェッショナル・ディヴィジョンのゲーリー・マルゴリス氏とブルース・スクローガン氏に、
ステレオサウンド編集部がきき手として、4343のセッティングとチューニングの説明している。<
そこでマルゴリスは、スピーカーのレベルコントロールついて、
「リスニングルーム個々によって全く音響条件が違うわけですから、
それぞれの部屋で最適なバランスが得られるように、充分に活用してください。」と語っている。
さらに「スピーカーユニット自体も、生産上の能率差はプラス・マイナス1dBが許容されていますから、
最大2dBの能率差が出ることもあるわけです」と続けている。
あくまでも最大2dBの能率差ということだから、運がよければ、ほとんど差がないこともあるだろうし、
まあ、1dBぐらいは違っているだろう、と覚悟しておいたほうがいい(と私は思っている)。
とくに能率差がわりと多く発生しているのが、トゥイーターの2405である。
この記事中にある、マルゴリス調整後の4343のレベルコントロールの写真を見ると、
2405のレベルは、左右でかなり差があることがわかる。