Date: 1月 11th, 2010
Cate: 電源
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電源に関する疑問(その19)

伊藤先生製作の349Aのアンプには整流管は5AR4(GZ34)がささっていた。
それをウェスターンの274Bに差し換える。
出力管の349Aよりも、整流管のほうが大きく、堂々としている。
見た目のバランスの良さはくずれてしまったが、音の美しさは、はっきりと倍加した。

しかも音が歇んでいく様の美しさが、とくにきわだっていたことを、思い出したのだ。
あの音が欲しいのだ。

整流管として内部抵抗が低いのは5AR4のほうで、274Bは高い部類である。
つまり電圧降下が、内部抵抗の高い分だけ増えることになる。
つまりレギュレーションが悪くなる。にもかかわらず、音の美しさは増していく。

もちろん内部抵抗の違いだけでなく、電極の材質、作りの違い、ガラスの違いもあるだろう。
そういったもろもろのことが有機的に絡みあっての音の違いではあるとわかってはいるが、
その音の違いを思いだしながら、伊藤先生製作の349Aのアンプの回路図をもういちど見直していくと、
1kΩの抵抗の存在が、音が歇むときの美しさに、実は密接に関わっているような気がしてきた。

そうなってくると、いちど、伊藤先生の回路通りに、
ようするにウェストレックスのA10の回路を元にしたものをつくってみようと考えを改めた。

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