Archive for category ショウ雑感

Date: 11月 2nd, 2013
Cate: ショウ雑感

2013年ショウ雑感(ADAM Column Mk3)

2011年のこの項で、太陽インターナショナルのブースで、
ドイツのADAMのColumn Mk3を聴いた印象について書いた。

今年も、このColumn Mk3を楽しみにしていた。
太陽インターナショナルのブースにはいったとき、
かかっていたのはカンターテ・ドミノだった。

ステレオサウンドの試聴室で、いったいどれだけの回数聴いたか、
数え切れないほど聴いているし、自分のシステムでもかなりの回数聴いている。
SACDになったときも、いまさらかな、と思いつつもやっぱり手が伸びて、
しばらくは頻繁に聴いていた。

そのカンターテ・ドミノが鳴っていた。

太陽インターナショナルのブースでは、Column Mk3の斜め後にアヴァロンのISISが置いてあった。
どちらが鳴っているのかは、ブースに入った瞬間にわかった。

Column Mk3は、いい感じでカンターテ・ドミノを鳴らしていた。
去年のインターナショナルオーディオショウには行けなかったから、二年ぶりのColumn Mk3の音になるわけだが、
聴いてすぐにColumn Mk3が鳴っていると感じさせるのは、
このスピーカーがただ単に優秀なスピーカーシステムというだけにとどまらずに、
音楽を聴く上で大切なことを、少なくとも表現しているからのようにも感じる。

もっともそれはあくまでも私にとって、ということになってしまうのかもしれない。
でもスピーカー選びとは、非常に個人的なことである。
どこまでいっても個人的なことであるから、それはそれでいい。

私にとってADAMのColumn Mk3は、どこか心に残る音を鳴らしてくれるスピーカーなのかもしれない。

Date: 11月 2nd, 2013
Cate: アナログディスク再生, ショウ雑感

2013年ショウ雑感(アナログディスク再生・その1)

インターナショナルオーディオショウに行ってきた。
今年もアナログディスクをかけることがいくつかあった。

あるブースでもかけられていた。
一枚目は旧い録音で、私は聴くのが初めてのディスクだった。
それでも曲の途中でトレースがおかしくなっているところにすぐ気がついたし、
それが録音に問題があるのではなく、カートリッジを含めてトーンアームの調整に不備があるということは、
すぐに判断できる、そのような不備だった。
しかも、このときの音の不備はふたつあった。
トレース不良と出力レベルの不安定さ、である。

それでもこのブースで音出し(装置の操作)を担当している人は気がつかなかったのか、
二枚目のアナログディスクをそのままかけた。
こちらのディスクは何度も聴いたことのあるディスク。

何曲目を鳴らすのかは事前にはアナウンスはなかったけれど、
鳴り始めたら、すぐに何曲目かはわかるし、
この曲ならば、ここにきたら一枚目よりももっとはっきりと不備が出てくるであろうことは予測できた。

そのとおりに、調整の不備が音が出てしまった。
そしてやっと調整に不備があって、すいませんでした、と担当者がいう。

調整に不備があってはならないこととはいえ、
ああいう会場では何かがおきてもふしぎではないから、
もうすこししっかりしてほしい、とは思いつつも、これを強く非難しようとは思わない。

ただ問題にしたいのは、一枚目のアナログディスクでも軽微とはいえ、
調整の不備による音のおかしさはあらわれていた。
なぜ、ここで担当者、そのブースのにいたほかのスタッフは気がつかなかったのか、ということ、
これについては書いておく。

つまり装置を操作していた担当者は、一枚目のアナログディスクの音をほとんど聴いていなかった、
そうとしか思えない。
きちんと聴いていればすぐになんらかのアクシデントが起っていることはわかるのだから。

にも関わらず二枚目のディスクで、もっとはっきりとあからさまに出て初めて気がつくということは、
聴きに来ている人たちに対して、不誠実だといえなくもない。

Date: 10月 28th, 2013
Cate: ショウ雑感

2013年ショウ雑感(インターナショナルオーディオショウ講演スケジュール・その3)

インターナショナルオーディオショウには、海外メーカーの人たちも大勢来る。
会場となる国際フォーラムに行けば見かける光景に、
違うメーカーの人たちが話している。何を話しているのかはわからないけれど、
そんな光景をみていると、これを利用しない手はないだろう、と思ってしまう。

それぞれのブースでメーカーの人が話すのはたいていひとり。
複数のときもあるけれど、当然だが、同じメーカーの人たち同士。

それとは別に、違うメーカーの人たちによる対談なり鼎談を行ってほしい、と思う。
あらかじめスケジュールを決めるのは難しいだろう。
むしろ当日、やってくれそうな人たちに声をかけて、臨機応変に行うのがいいのかもしれない。

これをやるにはいくつかのことをクリアーしていかなければならない。
そのいくつかは私でもすぐに指摘できることがある。
ひとつせはブースの問題がある。

もうすでに空きブースはない。
とにかくいろいろと調整しなければならないことはあるのはわかっている。
でも、このことにしても、
ひとつ前に書いた取扱い輸入商社が違うモノを組み合わせての試聴にしても、
まったく無理なことではない。

やろうとすれば、実はすんなりできたりすることではないのか。
インターナショナルオーディオショウは、もっともっとおもしろいものにできる可能性がある。

Date: 10月 28th, 2013
Cate: ショウ雑感

2013年ショウ雑感(インターナショナルオーディオショウ講演スケジュール・その2)

昨年はどうにも都合がつかずにインターナショナルオーディオショウには行けなかった。
今年は、どうしても聴きたいモノがある。
だからなんとかどこか一日は行くつもりだ。

聴きたいものとは、アークが輸入を開始したドイツのスピーカー、ヴォクサティヴである。
高能率のフルレンジ型ユニットに、バックローディングホーン型エンクロージュアの組合せ。
それもただ単に過去の、こういったモノを復刻しただけではなく、
設計者・創業者のバックボーンを活かした、といえるこのシステムは、ぜひとも聴いてみたい。

とにかく時間がそれほどとれなくても、これだけは聴いてこよう、と想っているわけだが、
アークが取り扱っているアンプはダニエル・ヘルツのみである。
ということはアークのブースでは、ダニエル・ヘルツのアンプでヴォクサティヴが鳴らされるのか、
それともヴォクサティヴのサイトを見ると、アンプもラインナップされていることがわかる。
やはり管球式のアンプである。
これらも一緒に来て、鳴らされるのだろうか。

それはそれでいいのだが、個人的にいちばん聴いてみたいのは、
ステラ取扱いのアインシュタインのパワーアンプ、The Light In The Dark Limitedである。

とはいえヴォクサティヴがアインシュタインで鳴らされる音を聴くことはかなわないことは、わかっている。
それでも聴きたい気持だけはどうすることもできない。

私の場合、今年はこの組合せだが、
私以外の人には、その人だけの、ぜひ聴いてみたい組合せがきっとあるはず。
その組合せが、同じ輸入商社の取扱いであれば、何の問題もない。
けれどそういうことのほうが少ない。

Date: 10月 27th, 2013
Cate: ショウ雑感

2013年ショウ雑感(インターナショナルオーディオショウ講演スケジュール・その1)

数日前に、インターナショナルオーディオショウの講演スケジュールがPDFで公開されている。

ぱっと眺めてまず感じたのは、なんだかスカスカだな、ということだった。
数年前はどのブースも講演スケジュールがけっこうあった、と記憶している。
回数が減っているだけでなく、講演を行う人も減っていることに気がつく。

去年の講演スケジュールのPDFを保存しているわけではないし、
去年は都合がつかずに行けなかったから、ひじょうに曖昧な記憶との比較だが、
去年やっていたけど今年はやらないという人が三人いるようだ。

講演を行うのは、ほとんどがオーディオ評論家と呼ばれている人たち。
この人たちの話を聞きたい、という人も多くいる一方で、
この人たちの話すことは、少し待てばオーディオ雑誌で読めるし、特に興味はない。
それよりもせっかく海外からメーカーの人たちが来てくれているのだから、
その人たちの話を聞きたい、という人も少なくない。

昔のオーディオフェアのように開催期間が一週間ほどあれば、
どちらの希望も満たせるスケジュールも可能だろうが、三日間ではそれは百合だろうし、
だからといってインターナショナルオーディオショウを一週間は無理としても五日間やるというのも、
やはり無理な話であろう。

それにオーディオ評論家と呼ばれている人たちの話もメーカーの人たちの話も、どちらもいらない。
ききたいのは音だ、という人にとっては、
講演によって音を聴く機会を奪われている、ともいえる。

とにかく音を聴くことを第一目的としている人にとっては、講演はよけいなものとなるし、
今年のように講演が少ないことは歓迎していることだろう。

どれがいいのかはなんともいえない。
でも、今年の講演スケジュールをみていると、やはり寂しい気がする。

Date: 10月 26th, 2013
Cate: ショウ雑感

2013年ショウ雑感(1980年当時のショウルームと広報誌)

1980年は、まだオーディオフェアの時代だった。
メーカーのショウルームも、東京にはいくつもあった。

サンスイのオーディオセンターは、西新宿にあった。
テクニクス、オーレックス、ダイヤトーン、ソニー、Lo-Dは銀座に、
トリオは丸の内、フォステクスは水道橋、オンキョーは秋葉原、ラックスは湯島、ビクターは高田馬場、
ヤマハはお茶の水、パイオニアは目黒、アカイは東糀谷、シャープは市ケ谷、オットー、コーラルは末広町に、
オーディオテクニカはショウルームではないものの、
創業者・松下秀雄氏のコレクションの蓄音器のギャラリーが町田(現在もあるはず)だった。

それだけでなくそれぞれのメーカーは広報誌も出していた。
ソニーはES REVIEW、ヤマハはapex、フォステクスはエコーズ、トリオはSUPREME、
サンスイはAudio journal、パイオニアがHIFiWay、オーレックスがAurex Joy。

すべての広報誌を読んだわけではないが、
これらは単なる自社製品の広報だけの本ではなかった。
すべてが無料だったわけではないが、それだけに読める広報誌だった。
おもしろい記事もあった。

Date: 10月 26th, 2013
Cate: ショウ雑感

2013年ショウ雑感(余談)

今日明日とヘッドフォン祭りが開催されている。
かなり賑わっているようだ。

ヘッドフォン、イヤフォンでのみ音楽を聴く人たちが増えている、とはきいている。
実際にどのくらいの人がいるのかはわからないものの、
ヘッドフォン祭りが春と秋、二回開催されていてひじょうに賑わっているということ、
量販店のヘッドフォン・イヤフォンコーナーの充実ぶりを見ていると、
スピーカーで音楽を聴く人が少なくなっていることは、どうも事実のように思えてくる。

そしてヘッドフォン祭りに行った人たちの感想、
それもオーディオマニアで普段はスピーカーで音楽を聴いている人たちの感想を、
twitterや掲示板などでみかけると、
この中の人たちの何割かでもいいから、スピーカーで聴くことに目覚めてほしい、というのがある。

この感想は、毎回、よくみかける。
私もそう思わないわけではないが、そういえば、と思い出すことがある。
ステレオサウンドにはいったばかりのころ、聞いたことだ。

ほとんどの人が最初はプリメインアンプでスタートするわけだが、
セパレートアンプへ移行する人は早い時期にそうしている。
そうでない人は、プリメインアンプをグレードアップはするものの、セパレートアンプへは移行しない、と。

セパレートアンプへ移行しない人が音に関心がないわけではなく、
セパレートアンプへ移るのか、それともプリメインアンプのままいくのかは、
スタイルの違いなのだと思う。

アンプにおけるプリメインとセパレートという形態の違いと、
スピーカーとヘッドフォン(イヤフォン)の違いは同一には考えられないところもあるけれど、
これまでずっとヘッドフォンだけで聴いてきた人の多くは、これからもそうなのかもしれない。

スピーカーで音楽を聴くようになる人は、うながされることなく、
早い時期にスピーカーを導入しているのではないだろうか。

Date: 10月 19th, 2013
Cate: ショウ雑感

2013年ショウ雑感(その6)

オーディオショウ・オーディオフェア、メーカーのショールームに行こうと思う理由は同じこともあれば、
人によって微妙に違っているところもあるのが当然だろう。

ほとんどの人が、音を聴くため、というのがいちばんの理由になることだろう。
その音が、必ずしも万全の音で鳴っているとは限らない──、
どころか、むしろいい状態で鳴っていることが少なかったりするとすれば、
オーディオマニアにとって、ショウ(フェア)、ショールームに行く理由が薄れてしまう。

しかも、そこには多くの人が来ているのだから、
人気のあるブースでは人が集まり、万全でない状態の音はさらにそうでなくなっていく。

オーディオフェア時代でも、少しでもいい環境をということで、
晴海見本市会場近くのホテルを別に借りて、そこで試聴会を開いているメーカー、輸入商社もあった。
とはいえ、ここらのホテルの部屋はお世辞にも広いとはいえなかった。

この動きが、
のちの輸入オーディオショウ(現インターナショナルオーディオショウ)へとつながっていっているように思う。

輸入オーディオショウは最初のころは九段下のホテルだった。
そしていまは有楽町の国際フォーラムが会場となっている。

オーディオフェアのころからすれば、ずいぶんと条件は良くなっている。
それでもリスニングルームとして設計された部屋ではないし、
それぞれのブースには多くの人が入って、電源環境もいいとはいえないだろう。

まだまだ、というところは残しているものの、良くなっている。

Date: 10月 18th, 2013
Cate: ショウ雑感

2013年ショウ雑感(その5)

晴海で行われていたころのオーディオフェアは一週間ほどの期間だったし、
会場も広く人もほんとうに多かった。

来場者が多いのはあらかじめわかっていたことではあったけれど、
オーディオに関する催物で、これほど人が集まるのか、と、
数カ月前までの田舎では想像できない人出の多さに嬉しさを感じながらも、
人が半分くらいだったらいいのに……、とも思っていた。

とにかくはじめてのオーディオフェアだった。
それまではオーディオ雑誌の記事を読むだけだったオーディオフェアに来ている。
前年までステレオサウンドからは、オーディオフェアの増刊号を二回出していた。
二冊とも購入していた。
一冊まるごとオーディオフェアだから、オーディオ雑誌の記事よりもずっと写真も文章も多い。
一回のオーディオフェアで一冊の増刊ができていたのが、当時のオーディオフェアだった。

もしかすると元気になられて、
瀬川先生がオーデックスのブースでロジャースのPM510の試聴をやられるかもしれない──、
そんな期待ももって会場に着き、歩きまわっていた。

Date: 10月 14th, 2013
Cate: ショウ雑感

2013年ショウ雑感(その4)

1981年春から東京で暮すようになった。
とにかく楽しみにしていたのは、瀬川先生に会える機会が圧倒的に増えることであった。

けれど体調を崩されていた瀬川先生の、メーカーのショールームでの定期的なイベントはなかった。
だからこそオーディオフェアを、心待ちにしていた。

オーディオフェアが近づいてきたころに出たオーディオ雑誌には、
フェア期間中のイベント(試聴会)の案内が載っていた。
瀬川先生は、当時ロジャースの輸入元であったオーデックスのブースでやられる。
しかもPM510の試聴である。

これだけは万難を排してでも、と思って楽しみにしていた。
まだフェアまでは二ヵ月ほど待たなければならなかった。

フェアの直近に出たオーディオ雑誌を見た。
なぜかそこには先月号まではあった瀬川先生の名前がなかった。
どうしたんだろう……、また体調を崩されたのか……、とおもうとともに、
瀬川先生に会える機会がなくなったことにがっかりしていた。

瀬川先生に会えるはずだったオーディオフェアが、私にとってはじめてのオーディオフェアになった。

Date: 10月 13th, 2013
Cate: ショウ雑感

2013年ショウ雑感(その3)

オーディオフェアにも、メーカーのショールームにも足を運ばなかった、その人はこういう。
「人の多いところは苦手だ、極力そういう場所は避けたい」
「フェアやショールームで音を聴いたところで、満足に鳴っていた試しがない」

人の多いところが積極的に好き、という人の方がむしろ少ないのではないだろうか。
誰だって人いきれのするところにできれば行きたくない。私だってそうだ。

それでも、そこに行くことで会いたい人に会えるのならば、行くというものだ。
だから、熊本に住んでいた時、片道約一時間バスに揺られて熊本の中心地にまで出て、
それから20分ちかい距離を歩いて、瀬川先生が定期的に来られていたオーディオ店に行っていた。

中心部からオーディオ店までバスももちろんあったけれど、
高校生の小遣いは限られたものだから、少しでも節約したかったから歩けるところは歩いていた。

そういうところにいた私からすると、
東京はなんと交通の便のいいところだろう、と感じていた。

私が熊本にいたころの、そのときの移動距離にかかる時間も短く、
電車も頻繁に来るから時刻表を確かめておく必要もない。
それにかかる費用も、ずっと安い。

それでも行っていたのは、瀬川先生に会えるからである。

Date: 10月 13th, 2013
Cate: ショウ雑感

2013年ショウ雑感(その2)

現在のオーディオ・ホームシアター展がオーディオフェアと呼ばれていたころ、
オーディオ雑誌でオーディオフェア開催の記事を読むたびに、
東京および東京近郊に住んでいる人はいいなぁ、と思っていた。

熊本と東京では遠すぎる。
学生が小遣いを貯めてオーディオフェアに行ける距離ではない。

とにかく東京で暮らすようになったらオーディオフェアに行く、
10代のころ、そう思っていた。

それに東京はオーディオフェアだけではない。
メーカーのショールームもいくつもある。
そこでは定期的なイベント(試聴会)が行われていて、
このことも地方に住むオーディオマニアにとっては、羨ましいかぎりだった。

東京にずっと住んでいる人にとっては、それが当り前のことであって、
特にありがたいこととは思っていないのかもしれない。

たとえば瀬川先生のファンの人で、
東京生れ、東京育ちにも関わらず、
オーディオフェアにもメーカーのショールームにも行ったことがない、という。
それも、どこか誇らしげに、である。

そんなところには、私は行かない──、そんな人がいた。

行く行かないは、その人の勝手だから、私がとやかくいう筋合いのことではないのだが、
その人が不思議なのは、瀬川先生に会えなかったことを悔しがっていたことだ。

なぜなの? と私は思っていた。
オーディオフェアでも瀬川先生は講演を何度もやられていたし、
ショールームでもいくつかのところで定期的にイベント(試聴会)をやられていた。

その人が住む東京で、これらは開かれていたにも関わらず、
その人は一度も行かずに、瀬川先生が亡くなられてから、
会えなかった……、と悔しがる、その心境が正直理解できなかった。

その人は、簡単に会場まで行けば、そこで瀬川先生と会うことができたにも関わらず、
自分の意志で一度も行かなかったのだから。

Date: 10月 12th, 2013
Cate: ショウ雑感

2013年ショウ雑感(その1)

昨日(11日)から、ハイエンドショウが始まった。
18日からは、オーディオ・ホームシアター展が始まる。
ジャンルがヘッドフォンに限られるが、ヘッドフォン祭りが、26日から始まる。

そして11月にはいれば、2日からインターナショナルオーディオショウが始まる。

秋のオーディオショウの季節が到来した、といえる。

以前はハイエンドショウとインターナショナルオーディオショウは同じ日程で、
会場も交通会館と東京フォーラムと接近していたため、
両方に行く人は多かったはずだ。

いまは開催時期が違う。
そのためインターナショナルオーディオショウには行くけれど……、という人もいよう。
それにインターナショナルオーディオショウは行くけれど、
オーディオ・ホームシアター展は行かない、という人もいることだろう。

おそらく、このブログを読んでくださっている人の多くは、
インターナショナルオーディオショウには行くけれど(もしくは行きたい)……、という人だろう。

ハイエンドショウは、インターナショナルオーディオショウと比較すれば、
あれこれ言いたくなるのはわからないわけではない。
中には、行く価値はない、とまで決めつけている人もいる。

なにもこれはハイエンドショウだけに限らず、
インターナショナルオーディオショウに対しても、そんなふうに決めつけている人はいる。

所詮ショウなんだよ、とか、あんな環境では……、とか、
そんな人はあれこれ言う。

私にしてみれば、なぜ、行かない理由をあれこれ言う必要があるんだろうか、と思ってしまう。
行きたくなければ黙っていればいいじゃないか。

それに実際に行けば、会場に入れば、
何がしかの楽しさは、きっとあるし、何も見つけられないのであれば、
そこでのショウの内容が、その人のレベルよりも低いからなのではなく、
別のところに理由はある、と言いたい。

Date: 11月 9th, 2012
Cate: ショウ雑感

2012年ショウ雑感

2002年からわずかな時間ではあって、インターナショナルオーディオショウには行くようにしていたけれど、
今年は風邪気味(というよりも風邪気味っぽい、と軽い症状)だったので、
行こうかどうしようかと迷って、結局行かずに終ってしまった。

これまでは特に聴きたいモノがあって、それを聴くために行く、というよりも、
とにかく行って時間の許すかぎり、いくつものブースをまわって、
目を引く(耳を引く)モノと出合えたらいいな、という感じで行っていた。

今年はぜひ聴いておきたいモノがあった。
エレクトリが輸入しているファーストワットのSIT1である。

風邪気味っぽいくらいだったので出かけるのが苦になるというわけではなかった。
でも、すこし冷静に考えてみたら、ファーストワットのSIT1の音が聴ける可能性は低いように思えた。

SIT1の出力は、わずか10W。
エレクトリのブースは広い方で、スピーカーはおそらくマジコ。
マジコの、どのスピーカーが使われるのかはわからないけれど、
仮にQ3だとして出力音圧レベルは90dB、カタログには推奨パワー30Wとある。

SIT1のパワーで、人が大勢集まっているエレクトリのブースという環境では、
十分な音量が確保できない可能性が非常に高い。
だから、展示のみで鳴らさないのではないか、と考えたら、急に億劫になってしまった。

ショウに行った数人の方に話をきいてみたところ、やはりSIT1は鳴っていなかったようである。

行かなかったから、数人の人の話を興味深くきいた。
ひとりの人はAというスピーカーの音を褒め、Bというスピーカーの音にはまったく関心を示さなかった。
でも、別の人は反対でBのスピーカーを高く評価し、Aのスピーカーの評価はまったく低かった。

スピーカーにかぎらず、ブースの音に関しても、同じだった。
こうも違うんだな、と改めて思う。

音だけではない、ショウのお目当てがなにかということも違う。
それはオーディオ機器が対象の話ではなく、
ある人はオーディオ評論家の講演が目的、という人、
オーディオ評論家の講演よりも海外のメーカーのエンジニアの話がききたいから、という人もいる。

便宜上、オーディオ評論家の講演、と書いているけれど、
菅野先生不在の今、オーディオ評論家という言葉を使うことに抵抗を感じるようになっているし、
講演という言葉を使うのは、さらに抵抗を感じる。

とにかくショウに何を求めていくのかは、人によってさまざまであり、
ショウに実際に行ける人たちよりも行けない人たちのほうが圧倒的に多い。

だからオーディオ雑誌がショウの記事を掲載するのを毎年読んでいると、
ページ数の少なさも大きな制約になっていることはわかっているうえで、
行った人にも行けなかった人にも、読んで面白いという感じさせる記事づくりは充分可能なはず。

でも今年も、代り映えのしない記事を読むことになるのだろう……。

Date: 12月 7th, 2011
Cate: ショウ雑感

2011年ショウ雑感(その10)

オーディオ機器の進歩は、「簇生する花の、花弁の一つひとつ、くっきり描いて」いく方向にある。
物理的・聴感上のS/N比の向上もそうだ。
S/N比の改善だけではない、これ以外の多くの要素が改善されることで、いわゆる情報量は増していくことになる。

情報量は少ないよりも多いほうがいい。
世の中では、そうなっている。
私も基本的にはそう考えている。
……いるけれども、ただただ情報量は多ければ、すべてにおいていいのか、という疑問もつねにもっている。

この項のタイトル・カテゴリーは「ショウ雑感」なので、
このことについてはこれ以上深く書かないが、これは家庭で音楽を聴く、という行為について考え、
オーディオとは家庭で音楽を聴くためのもの、という認識にたてば、さまざまな問題を含んでいる、といえる。

S/N比は音量と深く関わってくる。
情報量も音量と深く関わっている。
そして、これらのことはオーディオの再生における背景論・考に関係してくる。

これらのことについては、
「オーディオの背景論」もしくは「オーディオの背景考」というカテゴリーをつくって書いていくかもしれないし、
別項の「Noise Control/Noise Designという手法」で書いていくことになるかもしれない。
さらに背景について考えていくことは「境界線」について書いていくことにもなるはずだ。