Search Results

Date: 6月 17th, 2014
Cate: オリジナル

オリジナルとは(あるスピーカーの補修・その16)

昭和49年だから1974年、いまから40年前にオーディオラボオガワで岩崎先生は講演をされていたことが、
今回メールのやりとりでわかった。

エアリーズのウーファーの補修を担当してくれたSさんは、
当時10代だったので、そのときの岩崎先生の講演をきかれてはなかったけれど、
岩崎先生の話は耳にされていて、オーディオラボオガワの専務に確認されたところ、
当時の写真が残っていた。

その写真のコピーがエアリーズのウーファーに同封されて、岩崎先生のご家族のところに戻ってきた。

もしオーディオラボオガワ以外のところに補修を依頼していたら、
こんなことはなかったわけだ。

Sさん(女性の方である)からのメールを読んでいて、
喜ばれているように感じた。
岩崎先生のご家族の方も喜ばれている。

私も、オーディオラボオガワを選んで良かった、と喜んでいる。

Date: 6月 16th, 2014
Cate: オリジナル

オリジナルとは(あるスピーカーの補修・その15)

オーディオラボオガワから修理の終えたユニットが戻ってきた。

戻ってきた、といっても私のところではなく、この項の(その1)にも書いたように、
今回のスピーカーは私のモノではないから、持主のところに戻ってきている。

オーディオラボオガワから輸送用のダンボール箱を送ってもらうときに、
今回の事情を説明して、ダンボール箱はそちらに送付してもらった。

このときに岩崎先生のスピーカーだ、ということを伝えた。
今回補修を依頼したウーファーは、エレクトロボイスのエアリーズ搭載のものだ。

その後何度か担当のSさんとメールでやりとりして感じたことは、
ほんとうにここで良かった、ということである。

五味先生が「西方の音」で、
《直感はあやまたない、誤るのは判断だとゲーテは言ったが、当てにならない。》と書かれている。
そうかもしれない。
それに直感と本人が感じているだけであって、それがほんとうに直感がどうかもあてにはならない。

それでも今回、最初に頭に浮んだのはオーディオラボオガワだったし、
その後、判断材料としてあれこれ情報を集めて選んだのもオーディオラボオガワだった。

直感と判断が一致したから選択であるわけだが、
ふり返って思うに、オーディオラボオガワを選ぶようになっていたのかもしれない。

Date: 6月 3rd, 2014
Cate: オリジナル

オリジナルとは(あるスピーカーの補修・その14)

どこに依頼したらいいのか、正直決めかねていた。
これ以上判断材料となる情報は得られそうにないから、
いまある判断材料によって、どこかに決めなければならないのだが、ここにしよう、と決めるだけのものがない。

そんなある日、Googleであるスピーカーの画像検索を行っていた。
今回補修するスピーカーとは別ブランドのモノであり、調べたいことがあっての画像検索だった。

かなりの数の写真が検索結果として表示された。
それらの中から得たい情報が期待できそうな写真をクリックしていた。
そこで、ある写真が目に留った。
見事なメンテナンスがされているな、と思った。

販売店のサイトのようだった。どこだろう、と思ったら、第一候補のサイトだった。
やっぱり、ここがいいのか、と思いながら、
このサイトをもう一度読みなおしてみたら、
数ヵ月かかる、とあるメンテナンスはシステムに関して、である。
エッジの交換でもけっこうな時間がかかる、とある人から聞いていた。

でも、少し状況は変っているのかもしれない。
エッジの交換だけなら、それほど待たなくてもいいのかもしれない。

とにかく問い合わせてみるしかない。
返事は早かった。

ウーファーのメンテナンスであれば、二週間ほどだった。
それならばここしかない、ということで依頼した。

山形にあるオーディオラボオガワに依頼した。

Date: 5月 31st, 2014
Cate: オリジナル

オリジナルとは(あるスピーカーの補修・その13)

いくつかの候補から、ひとつだけ消去法で外した。
そこは東京にある店で、条件的には問題ない。
エッジ交換のサービスも行っているし、技術もしっかりしてそうだった。

商売になるのであれば何でもかんでも売る店とは異り、そこはJBLの4300シリーズを中心に商売をやっている。
このことは好感がもてる。

にも関わらず、ここを真っ先に候補から外したのは、エッジ交換の技術とは直接関係のないことからだ。

ここは4300シリーズ以外に、その店独自のスピーカーシステムを製作している。
JBLのユニットを使っている。
しかもそれに4300シリーズにはない型番をつけている。

4300シリーズを好きで本当に理解している、と思わせる内容のスピーカーシステムであれば、
エッジ交換にここを選んだかもしれない。

だが実際の、この店オリジナルのスピーカーシステムは、
4300シリーズの魅力をほんとうに理解しているのだろうか、と疑いたくなる内容と外観である。

ここには、だから頼めない、と思った。
まったく心情的な理由から、外した。

Date: 5月 29th, 2014
Cate: オリジナル

オリジナルとは(あるスピーカーの補修・その12)

東京もしくは東京近郊で、エッジ交換をやってくれるところはいくつかあるのはわかった。
けれど、どこにするのか。

これもまたインターネットで検索して丹念に検索結果を見ていくと、
それらのところでエッジ交換をした人のサイトやブログがいくつか見つかるし、
エッジ交換をやっているところのサイトにも、交換した人の声が載っている。

そういうのをみていって、ここが良さそうだ、ここもいいみたいだな、とは思う。
けれど、どんなにインターネットで調べたり、エッジ交換をしたことのある知人に話をきいても、
ほんとうのところははっきりとしない。

つまりエッジ交換を依頼した経験のある人は世の中にけっこういる。
けれど、その人たちが、複数の業者にエッジ交換を依頼して、
仕上ってきたものを比較した上で、ここがいい、あそこがいい、と言ったり書いたりしているわけではない。

エッジ交換を依頼した人も、今回の私のように調べて、どこにするかを決めて、そこにする。
それで仕上ってきたモノをみて、満足がいけば、そこが良かった、ということになる。

インターネットに書いている人の多くはそうであろう。
よほどの人でなければ、複数の業者にエッジ交換を依頼して比較することはない。

どんなにインターネットで調べても、実際に話をきいたところで、肝心のところはわからない。
結局、どこかに決めてエッジ交換を依頼するしかない。

では、どうやってそこを選ぶのか。
いくつかの候補を消去法で消していき、残ったところに依頼するのか。
それも判断材料が少なすぎる。

Date: 5月 28th, 2014
Cate: オリジナル

オリジナルとは(あるスピーカーの補修・その11)

そういうわけで、ウレタンエッジにすることに決めた。
どれだけ持つのかはっりきとわからない。
交換したウレタンエッジも、いつの日かボロボロになるわけで、また交換しなければならない。
その時はまたウレタンエッジにするのか、
それともウレタンエッジに替る、いい材質のエッジが登場しているかもしれない。

とにかく今回はウレタンエッジにする。
では、どこに依頼するのか、となる。

ずっと以前はエッジの交換をやってくれるところを探すのも一苦労だった。
いまではインターネットで検索すれば、あちこちのオーディオ店でエッジ交換を受けつけていることがわかる。

いい時代になったな、ともいえるし、この中からどこを選ぶのがいいのか、
いまの時代は、そのことで迷う時代になっている。

以前ならば、見つけたところに依頼するしかなかったのが、いまでは選べるわけだ。

検索結果を丹念に見ていけば、評判のいいところがいくつかあるのがわかる。
そのうちのひとつは、その評判を耳にしていた。

そこを第一候補としたのだが、ここのウェブサイトのスピーカー・メンテナンスのページをみると、
お預かりに数ヵ月、とある。ここは時間がかかる、ともきいていた。
とはいえ数か月か……、と思った。
時間がかかるのはわかるけれど、数ヵ月預けている、ということが気になった。
自分のユニットではないだけに、よけいに、この点が気がかりとなる。

Date: 5月 28th, 2014
Cate: オリジナル

オリジナルとは(あるスピーカーの補修・その10)

以前、JBLの4411を使っている知人から、エッジがボロボロになっているけど、どうしたらいいか、ときかれた。
ウレタンエッジにすればまたいつの日かボロボロになる。
できればウレタンエッジに替るものでいいものはないのか、ということだった。

もう七年ほど前のことだったから、
ヒノオーディオが扱っているエッジを奨めておいた。
自分でエッジ交換をする必要があるが、知人は結果に満足していた。

それから数年後に、今度はLE8Tのエッジが……、という相談があった。
その人にもヒノオーディオのエッジを奨めた。
彼もまた自分でエッジを交換している。

スピーカーユニットは振動板からのみ音が放射されているわけではない。
何度か書いているようにフレームからの輻射もあるし、エッジも振動しているわけで、
しかも外周にあるから面積としても決して小さいわけではない。
この部分からも、音が出ている。

しかもエッジは常にきれいに動いているわけではない。
大振幅で振動板が動いているときのエッジの変形は、けっこう複雑なものである。
エッジの種類、材質によってもそれは異ってくるものの、
振動板が前に動いているときにエッジの一部は前、他の部分は後と、いわゆる分割振動的な動きをすることもある。

これらは何がしかの音として、振動板からの音に絡み合ってくる。

だからエッジのコンプライアンスが、
もともとついているウレタンエッジと交換したヒノオーディオのエッジとがまったく同じであり、
交換したあとのf0も変化しなかったとしても、音がまったく同じということはあり得ない。

どちらがいいのかは、その人が判断することである。
少しばかり音は変っても、もうエッジ交換の心配をしなくて済む方が精神的に安心して聴ける、
このことの価値を大事にする人にとっては、ウレタンエッジへの交換よりも、
ヒノオーディオが取り扱っていたエッジを、私は奨める。

今回のスピーカーの補修にあたって、ヒノオーディオのエッジのことが真っ先に浮んだ。
できれば、この先エッジの交換をしなくて済むことが大事なことであったからだ。
だがヒノオーディオはもうない。エッジも手に入らなくなっている。

Date: 4月 10th, 2014
Cate: オリジナル

オリジナルとは(あるスピーカーの補修・その9)

コーンアッセンブリーを、たとえ純正パーツとはいえ交換したスピーカーシステムは、
もうオリジナルとは呼べないのか。

オリジナルでなければ価値が下る、などというオリジナル至上主義の人たちに対しては、
「もうそれはオリジナルではありません」と答える。

コーン紙の原材料が変っている可能性の高さ、
原材料が同じであっても工場が変っている可能性、
原材料と工場が同じでも、製造時期が違ってくれば、
工場を取り巻く環境も原材料の木々を取り巻く環境も変ってきている。

水も空気も同じではない。

さまざまなこまかなことが管理されているとはいえ、
製造時期が違えば、まったく同じモノを製造することは不可能といえる。

見た目や型番といった視覚的情報だけで判断するオリジナル至上主義者には、
だからこういったことを滔々と述べて、もうオリジナルではなくなっています、と伝えるようにしている。

オリジナル至上主義者にはそう答えているが、すべての人にそう答えているわけではない。
大切に使ってきているスピーカーシステム、鳴らしてきているスピーカーシステムに、
なんらかの不具合が生じて、修理・補修の手を加えた。

純正のコーンアッセンブリーに交換した。
コーン紙が変るのがいやだから、エッジのみを交換した。
ネットワークのコンデンサーがダメになったから交換した。

その際に、自分の求めている音のイメージが確固としてあり、
そのために必要となる修理・補修の手の加え方であれば、厳密な意味でのオリジナルではなくなっていても、
それは、その人にとっての「オリジナル」であるわけだから、私はオリジナルと答える。

Date: 4月 9th, 2014
Cate: オリジナル

オリジナルとは(あるスピーカーの補修・その8)

コーン型スピーカーの振動板の素材はひとつだけではない。
アルミニュウムやマグネシウムといった金属素材のもの、
ポリプロピレンやベクストレンなどの合成樹脂系のもの、がある。

こういった素材と一般的な素材である紙との違いはなんなのか。
紙である、ということ、つまり紙の元となるものものは木だ、ということである。

ステレオサウンド 23号はブックシェルフ型スピーカーシステムを特集している。
さまざまなスピーカーシステムの試聴記の他に、「設計者にきくスピーカーシステムの急所」という座談会がある。

日本コロムビアの小川秀樹氏、三菱電機の佐伯多門氏、オンキョーの鶴本浩規氏、日本ビクターの林正道氏を招き、
質問者として井上先生と瀬川先生。
この座談会の中に、こんな発言がある。

ビクターの林氏の発言だ。
     *
もちろん彼等(アメリカのホーレー社のエンジニアのこと)も試聴室を持っていますし物理的な定数も調べています。パルプをすでに35年間あつかってきたという技術部長は、フィンランドからパルプを買っていたが自分のいる間にAのパルプは尽き果てたので、必死に探してオレが決めたのはロッキー山脈の上の方から切り出したもので十年分を買いこんだ、なんていう試聴室に行くと、これは先輩が作ったAで、こっちはオレの作ったAだが判るか、と聞き返してくるんですよね。
     *
たとえ工場が変らなくても、コーン紙の型番が同じままであっても、
この話からはっきりとしてくるのは、紙である以上、使い果たしてしまったら、
別のところの木を探し出してこなければならない。

つまりホーレー社のコーンでも、以前はフィンランドのパルプだったコーン紙が、
ある時期からはロッキー山脈のパルプへと変っているわけで、それでもコーン紙の型番は、
どちらのパルプでも同じである。

Date: 4月 6th, 2014
Cate: オリジナル

オリジナルとは(あるスピーカーの補修・その7)

社会情勢は大きく変化している。
それによってオーディオがまったく影響を受けないわけではない。

オーディオ機器をつくっているのは会社である。
オーディオ機器を開発し販売し利益を得ている会社は、社会情勢の変化を受ける。
モノづくりの体制も変っていく。

JBLのコーン紙の製造は1970年代のスタジオモニターに使われているものに限っても、
数回製造工場が変っていることは確認済みである。
日本でつくられていた時期もある。

いまはどこで製造しているのか、私が確認できている後でも、工場は変っていったのか、
そのへんのことははっきりとわからないけれど、コーン紙の製造工場が変っていることを知っている人は、
JBLユーザー、JBLに関心をもつ人の中には少なくない。

工場が変ってもJBLが純正パーツとして製造しているコーンアッセンブリーであることには変りはない。
その意味では、例えば1970年代後半に4343を購入した人が、
その後、2231A、2121のリコーンをした場合、
最初についていた2231A、2121のコーン紙の製造工場と、リコーン用の製造工場とでは違っている、といえる。

これをオリジナル至上主義の人は、リコーンしたJBLのスピーカーシステムも、
オリジナルである、と言い張るのだろうか。

Date: 4月 5th, 2014
Cate: オリジナル

オリジナルとは(あるスピーカーの補修・その6)

ネットワークのコンデンサーについては、これで行こう、という結論はすぐに出た。
けれどエッジに関しては少しばかり考えてしまった。

ウレタンエッジは加水分解によってボロボロになる。
どんなに大事に使ってもいずれもボロボロになってしまう。

JBLのスタジオモニターのウーファーによく採用された2231のエッジはウレタンであり、
やはりボロボロになる。
ボロボロになったら交換するしかない。

日本では輸入元のハーマンインターナショナルによって、リコーンをしてくれる。
エッジだけの交換ではなくコーンアッセンブリーまるごとの交換となる。

つまりコーン紙、エッジ、ボイスコイルボビン、ボイスコイル、ダンパーがまるごと新品に交換されるわけだ。
そのため価格もそこそこかかる。
それでも純正のコーンアッセンブリーが用意されているのだから、安心といえば安心といえる。

にも関わらずJBLのスピーカーシステムを使っている人の中には、
ハーマンインターナショナルに依頼せずに、エッジのみを交換してくれる業者もしくは人を探して依頼する人もいる。

エッジだけの交換のほうが価格が安い、ということもあるが、
理由はそれだけとはいえない。

Date: 4月 4th, 2014
Cate: オリジナル

オリジナルとは(あるスピーカーの補修・その5)

今回私が補修することになったスピーカーシステムは、サイズとしては日本のブックシェルフ型とそう変らないが、
メーカーはフロアー型としているし、実際に床に直置きする。

エンクロージュアは叩いてみればわかるように、そんなに分厚い板を使っているわけでもない。
補強棧をがちがちにいれているタイプでもない。

どんな造りになっているのか。
ウーファーを外してまず目につくのは、前後のバッフルを結合している太い角材だ。
この角材は、エンクロージュアのサイズ、板厚から判断しても、かなり太いように感じる。
この構造こそが肝心なのだ、と暗に語っているように感じる。

スピーカーシステムの音を大きく左右するのは、
スピーカーユニットと、この補強棧の入れ方であると、このメーカーは考えているのではないだろうか。

ネットワークのパーツやエンクロージュアの内部配線材によって音が変ることはわかっている。
けれど、そんなことよりもまず大事なことがあり、それらをきちんと押えておくこと──。
そういうスピーカーシステムなのだと、思う。

ネットワークからユニットまでの配線材も細い。
ネットワークの部品を結ぶ線もコイルの銅線を引き出してそのまま使っている。

コンデンサーを固定しているラグ板とスピーカー端子の関係をみても、
そうとうに合理主義で、きちんと作られていることがわかる。

こういうスピーカーシステムに、オーディオ用パーツは似合わない。

Date: 4月 4th, 2014
Cate: オリジナル

オリジナルとは(あるスピーカーの補修・その4)

コンデンサーに関しては代替品を選ばなければならない。
どのメーカーの、どのコンデンサーにするのか。

いまも昔もオーディオ用を謳った抵抗やコンデンサーは存在している。
これらすべてを聴いたわけでもないから、すべてを否定するわけではないが、
どの時代にもオーディオ用を謳ったパーツには、ある割合で、ひどくキャラクターの強いものがある。

不思議なのは、そういうパーツに限って高い評価を得ていることがある。
とにかくキャラクターが強いから、交換したときの音の変化は大きい。
そして、そのキャラクターが好みにはまれば、それを高く評価する人が出て来ても不思議ではない。

あくまでも自分の好む音が出て来た、という結果での高評価とことわったものであれば、
読んでも聞いても納得できないわけではない。

けれど中には、そういうキャラクターの強い音を、音楽性がある、という表現をする人がいる。
よく聴けばわかることだが、そういうキャラクターの強い音は、
すべての音を自分のキャラクターで塗りつぶす傾向が強い。

聴く音楽の範囲がごく限られていれば、そういうキャラクターの強さがうまく作用してくれることもあるが、
音楽の範囲が広くなればなるほど、何を聴いても同じ音(キャラクター)がつきまっていることに気づく。

そういう強烈なキャラクターを、音楽性がある、とは私は判断しない。
むしろ反対の評価を下す。

こういうコンデンサーは世評がどんなに高かろうと、私は使わない。

Date: 4月 3rd, 2014
Cate: オリジナル

オリジナルとは(あるスピーカーの補修・その3)

とにかくオリジナルであることが、なによりも大事な人たちがいるのは知っている。
車の世界では、そのことがとても大事なことらしい。

昔の名車を、オリジナルと違うパーツに交換したり、それで修理したりすれば、
それで、その車の価値は大きく下る、らしい。

オリジナルと少しでも違う箇所があれば、それでその車の価値は下る。
理解できないわけではないが、
それだけで、その車の価値がそれほど左右されてしまうのか、とも正直おもう。

オーディオに似たようなもの。
とにかくアンプにしてもスピーカーにしてもオリジナル通りのパーツで修理しなければならない。
少しでも違うパーツを使えば……、という人たちがやはりここにもいるわけだ。

そういう人たちは、今回、私が補修するスピーカーシステムをどうするのか、興味がある。
オリジナルと同じパーツで修理するとなれば、左右で違うパーツを使うことになる。
オリジナル至上主義の人たちは、これでいいのか。

それに補修するスピーカーシステムに使われているコンデンサーは、有名なパーツではない。
そんなパーツ、しかも40年以上のパーツ(コンデンサー)を探し出してくることは、決して不可能ではないだろうが、
それにはどれだけの時間を必要とするのか。

仮に新品・未使用の同じコンデンサーが見つかったとしても、
40年以上のパーツであれば劣化しているとみるべきである。
そういうパーツを使って補修したところで、それは音が出るようになっただけにしかすぎない。

オリジナル至上主義の人たちは、それで満足なのだろうが、
今回のスピーカーシステムは私自身が使うモノではない。
そういうスピーカーシステムに対して、そういった自己満足にすぎない補修は行えない。

Date: 4月 2nd, 2014
Cate: オリジナル

オリジナルとは(あるスピーカーの補修・その2)

片方のスピーカーの音がでなくなっていた原因はネットワークにあった。
そしてこのネットワークが左右で微妙とは言い難いレベルで違う。

コイルの数、コンデンサーの数、それらの配置・配線は同じなのだが、
片方はコイルを透明なピッチで固めてあるのに、もう片方はそんなことはしてない。

コンデンサーもトゥイーターのローカット用のフィルムコンデンサーは、両方とも同じ品種なのだが、
ウーファーのハイカットの電解コンデンサー、スコーカーのローカットの電解コンデンサー、
これらが容量は左右で同じなのだが、メーカーも品種も違うものがついている。
なので同じ容量でも大きさに違いもある。

ウーファーのハイカットのコンデンサーが目で見てわかるのだが、破損していた。
この70μFのコンデンサーを交換すれば、音は出て修理は完了、とすることもできないわけではない。

もちろん、そんなことは絶対にやらない。
故障箇所だけでなく気になるところも含めて補修することで、あと最低でも十年は安心して使えるする。
このスピーカーシステムの鳴らし手がオーディオマニアであれば、その人の判断まかせのところも出てくるけれど、
今回の、このスピーカーシステムに関してはそうではない。

まったくマニアでない人が大切な存在のスピーカーシステムであり、
すべてこちらに一任されている。

このスピーカーシステムを、どう補修していくのか。