オリジナルとは(あるスピーカーの補修・その6)
ネットワークのコンデンサーについては、これで行こう、という結論はすぐに出た。
けれどエッジに関しては少しばかり考えてしまった。
ウレタンエッジは加水分解によってボロボロになる。
どんなに大事に使ってもいずれもボロボロになってしまう。
JBLのスタジオモニターのウーファーによく採用された2231のエッジはウレタンであり、
やはりボロボロになる。
ボロボロになったら交換するしかない。
日本では輸入元のハーマンインターナショナルによって、リコーンをしてくれる。
エッジだけの交換ではなくコーンアッセンブリーまるごとの交換となる。
つまりコーン紙、エッジ、ボイスコイルボビン、ボイスコイル、ダンパーがまるごと新品に交換されるわけだ。
そのため価格もそこそこかかる。
それでも純正のコーンアッセンブリーが用意されているのだから、安心といえば安心といえる。
にも関わらずJBLのスピーカーシステムを使っている人の中には、
ハーマンインターナショナルに依頼せずに、エッジのみを交換してくれる業者もしくは人を探して依頼する人もいる。
エッジだけの交換のほうが価格が安い、ということもあるが、
理由はそれだけとはいえない。