Date: 11月 2nd, 2009
Cate: 五味康祐
Tags:

もっともらしいこと

「五味氏の『西方の音』は『さいほうのおと』と読むんですか」といったことを、
先日、ある人が訊ねてきた。

なんでも、あるサイトで、「西方の音」の西方は西方浄土(さいほうじょうど)からとられているため、
「せいほう」ではなく「さいほう」と読むのが正しい、と書いてあったそうだ。
訊ねてきたその人も、別の人からの又聞きなので、どこのサイトなのかはわからない。

私も一瞬、信じかけるくらい、もっともらしい説であるが、読みは「せいほう」で正しい。

「西方の音」の奥付にはルビはないが、
「天の聲─西方の音─」の奥付には、「せいほう」とふってある。
新潮社のサイトでも、「セイホウノオト」とある。

オーディオには、こういう、もっともらしいことが、昔からいくつもあり、
本当のこととして信じられ流布しているものもある。
それらのなかには、害のないものもあれば、そうでないものもあるから、やっかいでもある。

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