Date: 11月 9th, 2009
Cate: Bösendorfer/Brodmann Acoustics, VC7
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Bösendorfer VC7というスピーカー(その7)

VC7の音を思い出すと、語り口という言葉が浮んでくる。
VC7は、VC7ならではの、音楽の語り口をもっている。

その語り口に、私は、少なくとも気品を感じているのかもしれない。

スピーカーは、いまのところどこまでいっても、からくりであることには変わりはない。
だからこそ、からくりならではの語り口が、必然的に生れてくるように思っているのだが、
なんだか最近の一部の、ある種素っ気無さをまとっているスピーカーには、語り口を感じることはない。

オートグラフにも、オートグラフならではの語り口がはっきりとある。
いまも高い評価を得ているスピーカーは、古い新しいに関係なく、
そのスピーカーならではの語り口を、立派な語り口をもっているからこそ、人を魅了してやまないのではないか。

もちろん、その語り口が気になる人にとっては、スピーカーとして論外ということになるかもしれない。
だからといって、なんら語り口をもたないスピーカーを、私は選ぼうとは、まったく思っていない。

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