Bösendorfer VC7というスピーカー(その3)
200万円の予算があれば、各ブランドのトップモデルか、
トップモデルとまではいかなくても、充実した技術的内容をもつ中堅機が購入できる。
それらのスピーカーとくらべてみると、VC7は、ウーファーの口径は13cm(4発ついているものの)と、小さい。
トゥイーターはソフトドーム型ユニットが2つ。
いわばVC7の価格の大半は、エンクロージュアの代金といってもよいだろう。
この価格の比率は、往年のタンノイ・オートグラフにおけるそれに近いのではないだろうか。
どちらもエンクロージュアの響きの助けを借りて、
それぞれの、それでしか聴くことのできない低音を創り出している。
VC7は、トゥイーターが2kHz以上、エンクロージュアの両側に2基ずつのウーファーは130Hzまでを、
130Hzより下の帯域は、独自の、プレート・ホーン・レゾネーターが受け持つ。