続・モーツァルトの言葉(その1)
中島みゆきの「愛だけを残せ」を聴いていておもう。
いまも私は、五味先生、岩崎先生、瀬川先生、黒田先生の文章を読み返す。
オーディオ、音楽について書いている文章は、世の中にあふれかえっている。
書店にいけば、世の中にはどれだけの雑誌が出ているのか、
書籍にしても頻繁に書店に足を運ばなければ存在すら知らずに書店から消えてしまう本も、
きっと少なくないぐらい……。
インターネットにおいては、もっともっとあふれている。
にも関わらず、相変らずくり返し読むのは、なぜか? と自問していた。
いくつかの理由は頭に浮びはするものの、自問していく。
中島みゆきの「愛だけを残せ」を聴いて、やっとわかった。
五味先生、岩崎先生、瀬川先生、黒田先生が残してくれたものは、
オーディオへの愛、音楽への愛だ、ということに。
そのことに、「愛だけを残せ」を聴いて、いま気がついた。
「天才を作るのは高度な知性でも想像力でもない。知性と想像力を合わせても天才はできない。
愛、愛、愛……それこそが天才の魂である」
モーツァルトの、この言葉を思い出しながら、やっと気がついた。