「異相の木」(その1)
「異相の木」は、黒田(恭一)先生が、
ステレオサウンドに以前連載されていた「さらに聴きとるもののとの対話を」のなかで、
ヴァンゲリスを取りあげられたときにつけられたタイトルである。
おのれのレコードコレクションを庭に例えて、
そのなかに、他のコレクションとは毛色の違うレコードが存在する。
それを異相の木と表現されていたように記憶している。
この号の編集後記で、KEN氏は、
自分にとっての異相の木は八代亜紀の「雨の慕情」だ、と書いている。
異相の木は、人それぞれだろう。自分にとっての異相の木があるのかないのか。
その異相の木は、ずっと異相の木のままなのかどうか。
そして異相の木は、レコードコレクションだけではない。
オーディオ機器にもあてはまるだろう。