井上卓也氏のこと(余談)
早瀬さんのウェブサイト、SoundFrailの3月24日のMy Audio Lifeに、私の名前が出ている。
井上先生と早瀬さんの試聴には、数多く立ち合ってきた。
たしかに一度だけ、睡魔に勝てなかったことがある。
マッキントッシュのMC275で、アポジーのカリパー・シグネチュアやボーズの901を、
CDプレーヤーをMC275のTWIN INPUTに接いで聴いたときのことだ。
試聴が終ったのは深夜1時をまわっていたと記憶している。
それもMC275の電解コンデンサーがパンクしたためであり、
ちょうどノリに乗っていたときに起こった、この故障がなかったら、
おそらく3時4時まで試聴は続いていただろう。
試聴が強制的に終了となり、井上先生の話を録音した後、雑談になった。
2時はすぎていた。3時近かっただろうか。眠たくなってきた。
このとき井上先生が真ん中、右側に早瀬さん、左側に私。
早瀬さんが書かれているグラフィックイコライザーを使い、
左右チャンネルの音を可能な限り近づけていくという試聴は、私が辞めた後のことだ。
早瀬さんからの話で、いちど聞いたことがある。
だから井上先生、早瀬さんの後ろで爆睡していたのは、私以外の編集者である。
井上先生の試聴はおもしろい、気は抜けない。
どんなに寝不足のときでも、試聴が続いている限りは睡魔は押さえ込める。
音が鳴っているときに寝てしまうとは、なんともったいないことか。