Date: 7月 14th, 2011
Cate: 40万の法則
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40万の法則が導くスピーカーの在り方(その11)

Medea登場後、マンガーのBWTを搭載したスピーカーシステムが、アクースティックラボからも出た。
Stella Elegansである。
正確にはどちらが先にでたのかははっきりしないが、私が存在を知った順序はMedea、Stella Elegansであり、
音を聴く機会があったのは、Stella Elegansのほうだ。
とはいっても、数年後のこと。同じベンディングウェーヴ方式によるスピーカーユニットを搭載した、
ジャーマン・フィジックスのUnicornを聴いてから、だった。

Unicornの音には、正直驚いた。このことについて、
別項「ボンジョルノのこと、ジャーマン・フィジックスのこと」において詳しく書いていくので、
ここでは割愛させていただくが、Unicornを聴いたことによって、
マンガーのBWTの音も、いますぐ聴いてみたい、と思った。
Stella Elegansを聴いて、また別のところでBWTを使ったスピーカーシステムを聴いた。

マンガーもジャーマン・フィジックスもどちらもドイツの会社である。
ベンディングウェーヴのスピーカーが、ドイツからあらわれた。
高域のみではあったがBWTよりもずっと早く登場していたベンディングウェーヴのスピーカーは、ハイルドライバー、
いまAMTと呼ばれることの多くなったユニットである。
ハイルドライバーはアメリカのESSから登場したものの、開発者のオスカー・ハイルはドイツ人である。

そのハイルドライバーよりももっと早く登場していたベンディングウェーヴ方式のスピーカーがある。
シーメンスのリッフェル型と呼ばれるもので、正確な年月日は不明だが、
1930年に発行されたトーキーの本には写真が載っている、と池田圭氏の盤塵集に書いてある。

盤塵集でリッフェル型の存在は知ってはいたものの、盤塵集を読むだけでは、この動作方式の特質は理解できなかった。
盤塵集にはベンディングウェーヴという言葉は出てこないし、
リッフェル型がピストニックモーションのスピーカーとどう異るのかについての記述もなかった。

結局、リッフェル型がどういうものだったのか、を理解するに、
BWT、ジャーマン・フィジックスのDDDユニットの登場を俟つしかなかった。

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