アナログディスク再生の一歩目(その7)
トーレンスの“Reference”を、熊本のオーディオ店で聴くまで聴いていたアナログプレーヤーは、マイクロの糸ドライヴ以外は全て国産のダイレクトドライヴ型だった。
それに価格的にも、それほど高価なモノはなかった。
だから、EMTの930stや927Dstについて書かれたものを何度もくり返し読んでは、その音、その再生レベルの高さといったことを想像していた。
そこにいきなり聴く機会が訪れた“Reference”。しかも瀬川先生が鳴らされる。
アナログプレーヤーで音が変るのはわかっていても、ここまで変るのか、という衝撃。
“Reference”の前に、930stでも聴いたことがあったならば、その衝撃はいくぶんか弱くなっていたかもしれないが、いきなりの“Reference”の音は、アナログプレーヤーは、もうこれしかない! と思い込むほどの凄さだった。
この時の“Reference”の音(凄さ)も、私にとっては「アナログ再生の一歩目」ともいえる。
ここまで鳴る──、そういう凄さを聴けたのだから。