Date: 5月 12th, 2025
Cate: ハイエンドオーディオ
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ハイエンドオーディオ考(その18)

 今の世の中、全てはビジネスが支配的である。音楽の現場も、それを包含する文化のあらゆるアクティヴィティは商業主義に支配されざるを得ないといってよい状況だ。ましてや、一つ一つが、利益追求の企業が生産する商品であるものを使わなければならないオーディオについては、その中で文化的、芸術的息吹を呼吸することは困難なことであろう。今のオーディオが物中心に流されるのも、むべなるかな……である。僕の願いは、この環境の中で、無理は承知で、あえてメーカー各位に、この点の反省を、そして、ユーザー諸兄には物をこえた心の世界の認識を求め、自ら、ハングリー精神を養っていただきたい……ことにある。人間らしさを保ち、幸せの価値観をもつための、そして、文化を守り築くための、現代社会からのサバイバルである。
     *
この文章を読まれて、どう思われるか。
菅野先生の「オーディオ羅針盤」のあとがきからの引用だ。

「オーディオ羅針盤」は1985年に出版されている。四十年前だ。

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