VUメーターのこと(その28)
この項を書いていると、カッコいいアンプについて考えようになってきている。
音がいいアンプとか優秀なアンプとか、完璧なアンプ、りそのアンプ、
そういったことではなく、
パッと見て、カッコいいと思えるアンプのことである。
だからといって、出てくる音がとんでもなくひどかったら、
カッコいいとは思わないわけで、音も大事なのだけど、
それよりもカッコいいかどうか、それにはメーターの存在が、
けっこう大きく関係しているように感じている。
SAEのMark 2500。
ここ数年、毎日、その顔(フロントパネル)を見ていると、
Mark 2500は、私にとってカッコいいアンプの、かなり上位に来るな、と思う。
SAEにはMark 2400というモデルもあった。
ほとんどMark 2500と同じ顔つきといえる。
違いは、メーターの感度切替用のプッシュスイッチがないだけなのだが、
たったこれだけでも印象はずいぶん違ってくる。
Mark 2500はカッコいいと思うのに、Mark 2400をそう思ったことは一度もない。
写真を見る度に、残念だな、わずかな違いなのに、全体の印象はこれほど変るのか──、
そんなことを思ってしまう。
ということはカッコいいアンプとメーターは、あまり関係がないんではないか、
そういうことになるわけだが、それでもカッコいいアンプとメーターは、そう単純なことではないとも思う。