Mark Levinsonというブランドの特異性(その23)
JC3が、当時の多くのパワーアンプと大きく異る点は、出力段の電源まで定電圧化していることだ。
通常のパワーアンプでは電圧増幅段の電源は定電圧回路から供給することが多いが、
出力段までとなると発熱量の多さ、設計の困難さから、平滑コンデンサーから直接供給される。
JC3の電源回路は、
15Vの三端子レギュレーターとパワートランジスターによるリップルフィルターを組み合わせたもので、
三端子レギュレーターとアース間には3.6Vのツェナーダイオードが挿入され、
制御用のパワートランジスターのベース・エミッター間の0.6Vの電圧降下分をいれて、18Vになっている。
ML2Lも、前述したように、出力段の電源まで定電圧化している。