アクティヴ型スピーカーシステム考(その8)
数日前も、あるアクティヴ型スピーカーシステムを聴いた。
今回は、ある程度、自分でセッティングしての機会だった。
どのブランドの、どの製品なのかは、いまのところ触れないが、
ペアで百万円以上する、とのこと。
スピーカーの部類としては、2ウェイの小型スピーカーということになる。
百万円を超える価格を、どう捉えるのか。
いまでは百万円超えの同じくらいのサイズのスピーカーシステムは珍しくない。
とはいえ──、とおもう気持もある。
けれど、その時、目の前で鳴っていたスピーカーは、アクティヴ型である。
瀬川先生は、K+HのOL10について、
ステレオサウンド 47号の特集ベストバイでは、
《ほとんど完璧に近いバランス。3chパワーアンプ内蔵なら高価ではない。》
と高く評価されていた。
今回聴いたモデルも、3ウェイではないが、
2ウェイで2チャンネル分のパワーアンプを搭載。
それだけでなく、いまどきのアクティヴ型スピーカーなのだからD/Aコンバーターも内蔵している。
高価ではない、と、このスピーカーシステムにもいえるわけだが、
いまこの種のアクティヴ型スピーカーシステムは、ステレオサウンドのベストバイでは、
どういう扱いになるのだろうか。
パワーアンプを搭載しないパッシヴ型スピーカーシステムと同じに扱うのか。
だとしたら、価格帯別ということを考え直さなければならない。
ベストバイという企画が始まったころは、すでに別項で書いているように、
価格帯で分けてはいなかった。
47号では、価格帯はなかった。