Abbado 90(その1)
来年(2023年)は、クラウディオ・アバド生誕90年ということで、
ドイツ・グラモフォン&デッカ録音全集が発売になる。
CD237枚、DVD8枚組で、来年2月中旬ごろの発売予定。
通常価格は12万円を超えている。
ドイツ・グラモフォン、デッカからこういうCDボックスが出るということは、
EMI録音も、ワーナーから出てくると思われる。
アバドは、いったいどれだけの録音を残しているのか。
そうとうな数としかいいようがないけれど、私はそのうちのどれだけを聴いているのか。
私がアバドということを意識して聴いた最初のレコード(録音物)は、
シカゴ交響楽団を指揮してのマーラーの交響曲第一番だった。
1982年、ステレオサウンドの別冊サウンドコニサー(Sound Connoisseur)での試聴においてだった。
つまり、それまでは気になる指揮者ではあったものの、
他に聴きたい演奏家が大勢いて、ついついアバドに関してはあとまわしにしていた。
そんな時に聴いたアバドの演奏は、なんと生真面目な演奏なのだろうか、と、
その徹底ぶりにそうとうに刺戟を受けた。