Date: 10月 25th, 2022
Cate: 楽しみ方
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オーディオの楽しみ方(その10)

昨晩の(その9)を公開したあとに、
そういえば、と思い出したことがある。

深刻ぶるのが好きな人のところで、いまから三十数年前、
グレン・グールドのゴールドベルグ変奏曲を聴いた。

全曲は聴かなかった。
アリアといくつかの変奏曲を聴いて、
滑稽なほどグールドが深刻ぶっているふうに聴こえた。

重々しく、たどたどしく、ひどく悩み込みながらの演奏だった。
「音は人なり」と昔からいわれていたけれど、この時も確かにそうだった。

それでも、深刻ぶるのが好きな人にとってグールドのゴールドベルグ変奏曲は、
愛聴盤である──、
《真剣に戯れること》を完全に忘れてしまった、その演奏を聴いて、
その人は何を視ているのだろうか。

そんなことがあったことを思い出していた。

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