五極管シングルアンプ製作は初心者向きなのか(50CA10単段アンプ・その12)
50CA10のヒーターは、50V、0.175Aとなっている。
これは50CA10を二本直列にすることで、AC100Vに直接接続できる。
電源トランスから出力管用のヒーター巻線を省ける。
そういうメリットがある。
50CA10の単段シングルアンプでは、50CA10を左右チャンネルで二本使うわけだから、
その二本を直列にすればいいわけだが、
ではどちらを上にするのか、という問題が生じる。
50CA10のプッシュプルアンプならば、四本になり、
二本、二本の直列接続は、左チャンネルの二本、右チャンネルの二本とわけることで、
左右チャンネルを同条件にできる。
それでもプッシュプルの上の球を、ヒーターの配線ではやはり上にするか、
それとも意図的に下にもってくるのか──、
まだ試していないが、それによる音の違いはあるはずだ。
それがシングルアンプとなると、片方の50CA10を上にするということは、
どちらかのチャンネルの50CA10を上にするわけで、
どちらを上にするか(下にするか)は、左右チャンネルの音に影響をもたらす。
50CA10のシングルアンプで、ヒーター配線をどう処理するか。
私は抵抗を介しての接続を考えている。
こうすることで、ヒーターの寿命も多少はのびるはずだからだ。