Date: 2月 9th, 2022
Cate: サイズ
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サイズ考(その74)

同じ抵抗であるならば、1/4Wよりも1/2Wのほうが、
1/2Wよりも1Wのほうが、1Wよりも2Wのほうが……、
温度係数はよくなるし、音に関していい結果が得られる、ということになる。

富田嘉和氏は確かメタルクラッド型で数十Wの抵抗まで試されていた、と記憶している。
入力抵抗での実験でもあったはずだ。

入力抵抗だけであれば、かなり大型の抵抗の採用もありかもしれないが、
回路全体の抵抗を、そこまでW数の大きなモノにすることは、
スペースの関係上、現実的とはいえない。

それにW数に比例して抵抗のサイズも増していくということは、
温度係数だけの変化とはいえなくなる。
振動に関しても、サイズの違いは関係してくるし、
サイズの大きな部品を使うということは、配線(プリント基板のパターン)も、
変化していくことだってある。

だから実際の音の変化は、温度係数の違いだけではなく、
その他の要素も絡んでの複合的な変化といえば、そうである。

それでも温度係数の大きい・小さいは、音への影響は小さくないように感じている。

温度係数の観点からのみみれば、
現在の、表面実装型の部品は、ひじょうに小型だし、不利ともいえる。

けれど別の観点からみれば、W数が増すことで大きくなるサイズは不利なこともある。

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