Mark Levinsonというブランドの特異性(その9)
1970年代の半ばごろか後半か、アメリカのオーディオジャーナリストのジュリアン・ハーシュが、
理想のアンプの条件として、”straight wire with gain(増幅度をもったワイヤー)” と定義した。
いまではあまり見かけなくなり語られなくなったようだが、一時期はよく引き合いに出されていた。
ジュリアン・ハーシュが、どこからインスピレーションを得て、この言葉を思いついたのかは不明だが、
LNP2や、さらにシンプルな機能のJC2の登場が、多少は関係しているように思われる。
この “straight wire with gain” といっしょに語られていたのが、アンプの理想を蒸留水とした例えである。