SAE Mark 2500がやって来る(コントロールアンプのこと・その2)
スレッショルドのコントロールアンプSL10は、
その外観だけで、いまも欲しいと思い続けている。
スレッショルドのデビュー作、パワーアンプの800Aに衝撃を受けた。
日本にはあまり輸入されなかったようなのだが、
地元・熊本のオーディオ店には、800Aがあった。
スレッショルドには、そのころコントロールアンプはなかった。
なので800Aと組み合わせるコントロールアンプといえば、
私にとっては、ここでせマークレビンソンのLNP2だった。
SL10はスレッショルドの最初のコントロールアンプではない。
最初に出たのはNS10だった。
NS10を聴く機会はなかった。
あまり聴きたいとも思っていなかった。
理由は、800Aに似合うデザインではなかったからだ。
どこかヤボったさを感じるNS10、
そのころ瀬川先生は、アンプメーカーには、
コントロールアンプを得意とするところ、
パワーアンプを得意とするところがある、と書かれていたし、
スレッショルドは、パワーアンプを得意とするメーカーのように思えた。
スレッショルドに、コントロールアンプはあまり期待できないのかも──、
そんなふうに思っていたところに、SL10が登場した。
広告でカラー写真でSL10を見て、色っぽいな、と感じた。
実機を見て、さらにそう感じた。
NS10からSL10。
このあいだに何があったのだろうか。
特に大きな出来事がデザイナーにあったのではないのかもしれないが、
そんなことをつい想像してしまうほどに、
NS10とSL10のデザインは違う。