世代とオーディオ(略称の違い・その6)
最近の略称は……、こんなことを書くと、
お前のセンスが古すぎるだけだよ、といわれようが、
それでもいまの略称には、センスもないけれど、愛もない。
今日、ソーシャルメディアで「竜そば」という略称をみかけた。
立ち食いそばの何かなのか、と思う人がいてもおかしくない。
映画「竜とそばかすの姫」のことである。
「竜とそばかすの姫」は、先週火曜日に観てきた。
だから「竜そば」が、「竜とそばかすの姫」のことだとすぐにわかったけれど、
この映画に何の関心もない人だと、すぐには映画のタイトルだと結びつかない。
「竜そば」は、「モツレク」、「サキコロ」と同じである。
もとを知らない人にとっては、別のことをイメージさせてしまう。
モツレク──、
これを最初に知った時は、センス悪すぎだろう、と思った。
モーツァルトのレクィエムが、モツレクになってしまうのが、
日本の現状をあらわしている、といえるのかもしれない。
でも、こんな略称は、以前も書いているがひどすぎるし、
愛がまったくない、と私は感じている。
けれど、こんな略称を使う人にかぎって、
親しみをこめてなんですよ、とはほざく。
そんな親しみが愛なワケがない。