二度目の「20年」(商売屋か職能家か・その3)
オーディオ評論家(職能家)は、いなくなった。
私は、そう思っている。
いまオーディオ雑誌に登場しているオーディオ評論家と呼ばれている人たちは、
みなオーディオ評論家(商売屋)だと思っている私なのだが、
そのオーディオ評論家(商売屋)のなかで一人、
なかなかのオーディオ評論家(商売屋)だと思う人がいる。
名前をあげようかと思ったけれど、やめておく。
ステレオサウンドにも登場するようになった人の一人だ。
オーディオ雑誌のウェブサイトにも記事を頻繁に書かれている人だ。
ペイドパブと呼ばれる記事にも積極的に登場している人でもある。
この人のことを、ひどいオーディオ評論家(商売屋)と言いたいのではない。
むしろ、ここまでやられると、見事にオーディオ評論家(商売屋)であって、
商売屋といっては失礼かな、と思ったりもする。
なにも皮肉を込めて書いているのではない。
私がオーディオ評論家(商売屋)と呼ぶ人のなかには、
オーディオ評論家(職能家)ぶったり、
私がオーディオ評論家(職能家)と呼ぶ人たちへの憧れが見え隠れしてたりして、
オーディオ評論家(商売屋)としてふっきれているわけではない。
そんななかにあって、この人は、オーディオ評論家(商売屋)にふっきれている。
少なくとも私は、そう感じている。
だから商売屋という蔑称ではなく、商売家と呼んだほうがいいのか。
それでも商売と家はそぐわないから、商売者か。
でも語感がいいとはいえない。
ならば商人(あきんど)でもいいかもしれない。
オーディオ評論家(商人)。
くり返すが、バカにしているわけではない。
この人は、自身の役割を考えているのではないのか。