2021年ショウ雑感(その6)
今年のオーディオショウがどうなるのかはなんともいえない。
仮にことも昨年に続き、ほぼすべてのオーディオショウが中止になった、としよう。
オーディオ漫談にふれる機会が、ほぼなくなることでもある。
オーディオショウのブースで、オーディオ評論家と呼ばれている人たちが、
一時間ほど話をしたり音楽をかけたりする。
一般的にはこれを講演と呼ぶのだが、とうてい講演とはいえないレベルばかり、と感じている。
プレゼンテーションにもなっていない。
なんと呼んだらいいのか、不明な人たちの時間がある。
そんななかで、柳沢功力氏と傅 信幸氏の時間は、オーディオ漫談といえる。
揶揄する意図はまったくなく、
柳沢功力氏と傅 信幸氏は、なかなかのオーディオ漫談家である。
私は長岡鉄男氏もオーディオ漫談家だった、と思っている。
オーディオ評論は瀬川先生から始まった、瀬川先生が始めた、といえる。
オーディオ漫談に関しては、長岡鉄男氏から始まった、長岡鉄男氏が始めた、といえる。
長岡鉄男氏は、このことに自覚的だったのではないだろうか。
そんな気がしてならない。
オーディオ評論家と呼ばれている人は、いまではけっこういる。
それぞれのオーディオ雑誌にそれぞれの人たちがいて、ウェブマガジンに書いている人も数えれば、
どれだけいるのか。もうどうでもいいことのように感じている。
オーディオ評論家(職能家)ではなく、
オーディオ評論家と呼ばれている人たちの数は、私にはどうでもいい。
とにかく何人いるのかわからない。
そのなかで、柳沢功力氏と傅 信幸氏はオーディオ漫談家であり、
オーディオショウにオーディオ漫談家は必要な存在だと思っている。