2021年ショウ雑感(その5)
そうやってオーディオ評論家になった人は、
オーディオ評論家(職能家)を目指していたのではないはずだ。
その人が目指していたのは、オーディオ評論家(商売屋)のはずだ。
だから、その人が誰なのか知っているし、
その出版社がどこなのかは知っているが、固有名詞をここで明かしたりはしない。
けれど、ここでこのことを書いているのは、
その出版社は、その人に続く人に対しても同じ手段をとるかもしれないからだ。
そんなことがまかりとおる業界になってしまうと、
才能ある人が、オーディオ評論家(職能家)を目指して、
この世界に入ってくることがなくなってくる、と思うからだ。
以前別項で書いてるように、これからは専業のオーディオ評論家、
それもオーディオ評論家(職能家)が必要だ。
実力勝負の世界のはずなのに、実際は違っている。
これをいまのうちに是正しておかないことには、
どんどんオーディオの世界は悪くなっていくようにおもえてくる。
自分が生きているうちだけ稼げればいい──、
そんなふうに思っている輩ばかりになってしまっては、困る。