Date: 9月 7th, 2020
Cate: Noise Control/Noise Design
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聴感上のS/N比と聴感上のfレンジ(その14)

タンノイ・コーネッタは、昔ながらのスピーカーのスタイルをしている。
コーナー型であり、フロントショートホーンがついていて、ハカマがついている。

いまどきのスピーカーシステムで、こんなスタイルのモノはほとんどない、といっていい。
ここで、このテーマで問題となるのは、ハカマのところである。

ハカマ(台輪)があることで、スピーカー・エンクロージュアの底板と床との空間、
ここは閉じられた空間になってしまう。

ハカマにスリットがあればいいのだが、
コーネッタには、そんなスリットはないから、
ハカマの内側では定在波が発生していて、
聴感上のS/N比を劣化させている。

ハカマのところの空間に、良質の吸音性のものを入れる。
あまり入れ過ぎるのも問題なのだが、
まず入れた状態と入れない状態の音を聴いてみてほしい。

audio wednesdayでは、7月のときからコーネッタのハカマのところには吸音材を入れている。
人が来る前にやっていたので、その変化を聴いていない人のほうが多い。
9月のaudio wednesdayでは、音出しの途中で、これをやった。

私は、コーネッタで三回目、それ以外のハカマ付きのスピーカーでも何度かやったことなので、
いまさら驚きはしないが、それでも、そう多くない吸音材を入れるだけで、
誰の耳にもはっきりとした違いとなってあらわれる。

喉にえへん虫がいる感じが、吸音材をいれる前の音であって、
適切な吸音材を入れれば、このえへん虫はどこかに行ってしまう。

すると、音はすーっと静けさを増す。
そしてみょうなつっかかりがなくなることで、聴感上のfレンジものびる。

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