Date: 8月 26th, 2020
Cate: ロングラン(ロングライフ)
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定番(その9)

JBLのControl 1は、1986年ごろに最初のモデルが登場している。
現在はControl 1 PROである。

この間に何度かのモデルチェンジをしているし、
パワーアンプ内蔵モデルが登場した時期もあった。

つまり、それだけ売れているわけだ。

Control 1が登場した時は、ステレオサウンドにいた。
周囲の人たち、それもJBLのスピーカーを鳴らしている人たちの反応が、
どういうものなのかは知っていた。

私だって、その頃は、QUADのESLを鳴らしていたけれど、
4343への憧れはずっと抱いたままだったから、
Control 1登場のニュースは、複雑なものがあった。

この十年ぐらいで、JBLはずいぶん変った。
Control 1の登場が、いまのJBLにつながっているような感じを受けるし、
だからこそ、Control 1はPROとなり、いまも現行製品なのだろう。

4312が古くからの定番を引き継いでいる位置づけだとすれば、
Control 1は、はっきりといまのJBLの定番といえる。

Control 1 PROは、ペアで二万円前後である。
一ペアあたりの利益は小さいわけだが、
安価な製品だけに数は、かなり売れている、とみていいだろう。

おそらく安定して売れている製品だからこそ、
JBLは定番として、いまも製造している。

つまり定番をもつブランドは、ある程度の安定した収益が見込める。
定番をもっているからこそ、フラッグシップモデルの開発ができるし、そこに力を注ぎ込める。

冒険だって可能になる。

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