Date: 5月 1st, 2020
Cate: オーディオ評論
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オーディオ雑誌考(その9)

長岡鉄男氏のファンは多かった、といっていいだろう。
こんなふうに書くのは、私の周りに、長岡鉄男氏のファンがいなかったからだ。

ステレオサウンドを辞めて十年ぐらい経ったぐらいのときに知りあった人が、
10代からハタチにかけてのころは長岡ファンでした、といっていたくらいである。

長岡鉄男氏のファンのことはよく知らないわけだが、
長岡鉄男氏の文章が載っていれば、そのオーディオ雑誌を買うのだろう。

私が中学、高校のころはFM誌全盛時代だった。
週刊FM、FMfan、FMレコパルがあった。

同級生にオーディオマニアはいなくても、FM誌を読んでいる者は何人かいた。
彼らはオーディオマニアではないから、長岡鉄男氏への関心もなかったはずだが、
彼らはどういう基準で、FM誌を選んでいたのだろうか。

オーディオマニアであれば、長岡鉄男氏の連載がある、ということが理由だっただろう。

私はFMfanがメインだった。
理由は単純だ。瀬川先生の連載が載っていたからだ。
週刊FMにも、1981年ごろか、巻頭のカラー見開きで瀬川先生の連載が始まった。
この時は週刊FMも買っていた。

私の知る限りでは、FMレコパルには書かれなかったはずだ。
その7)に書いたように、サウンドボーイにも一切書かれなかった。

そのころの私にとって、No.1のオーディオ雑誌はどれかという意識はあまりなかった。
とにかく瀬川先生の書かれたものを読みたかった。

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