ダイレクトドライヴへの疑問(その33)
SL01の明るい仕上げのモデルが登場しなかったばかりか、
製造中止になるのも早かったのは、
おそらくジャケットサイズのSL10の登場があったからではないだろうか。
コンパクトということでは、SL01はSL10にかなわない。
もしSL10の登場が二、三年遅かったら、明るい仕上げのSL01が出てきたのかもしれない。
いうまでもなくSL01はダイレクトドライヴである。
それもあって、SL01への関心はいつしか薄れていった。
なのに、いまごろ思い出したように取り上げているのは、
別項で書いているKEFのModel 303を入手したことが深く関係している。
別項では、ステレオサウンド 56号での瀬川先生の組合せについても触れている。
ここでのプレーヤーは、パイオニアのPL30Lである。
当時59,800円のプレーヤーであり、56号での組合せには価格的にもぴったりである。
56号は1980年秋号。
このころSL01はどうだったのだろうか。
現行製品だったのか、製造中止になっていたのか。
それにSL01は価格的にはちょっと高い。
とにかく56号での組合せのプレーヤーはPL30Lである。
ヤフオク!でPL30Lの相場を眺めていた。
PL30Lだけでなく、PL50L、PL70Lもけっこう出品されているし、II型も多い。
パイオニアの、このシリーズはよく売れていたんだろう、と改めて思う。
PL30Lは、なのでそれほど高値がつくわけではない。
手頃な価格だったら──、と思った。
入札したこともある。
けれと応札はしなかったのは、PL30Lの大きさと見た目だった。
個人的に木目の、あれだけのサイズのプレーヤーを欲しい、とは思わない。
もっと小さく、木目の部分がもっと小さかったら──、そんなことを思っていた。