カセットテープとラジカセ、その音と聴き方(余談・その11)
十年以上前、ヤフオク!で、そこそこの価格でアンプを落札した。
写真では、かなり程度は良さそうだった。
説明文もそんなことが書かれていた。
期待して、届くのを待っていた。
開梱して、ずいぶん写真とイメージが違うことに、まずがっかりした。
細部をじっくり見るまでもなく、けっこうくたびれているな、と感じた。
実物を見ることができるわけではないインターネットオークションなのだから……。
それっきりヤフオク!は、思い出したときに眺めて楽しむぐらいがちょうどいい──、
そんなふうにしていた。
そんなことがあったものだから、K1dが到着するまでは、
あれこれおもっていた。
私が予想していたとおりのK1dなのか、それ以下の程度のK1sか、
もしかすると予想よりもいい状態のK1dなのか。
結果は予想していたよりも、ずっと、とまではいかないが、
いい状態のK1dだった。
細かな傷は確かにあるが、全体的に眺めた時にくたびれた印象が、まずないことが嬉しかった。
1981年に登場している。
私のところに届いたK1dがいつごろ製造されたものかはわからないが、
三十数年以上経っているわけで、そんな感じがしなかった。
ヤフオク!で上限を決めて入札するのは、
修理のことを想定しているからだ。
ただ音が出れば、それで満足できる人ならば、
それにふところに余裕のある人ならば、高値で落札するのもいいだろう。
でも、製造されて十年以上経過しているオーディオ機器(特に電子機器)は、
ひどい状態のことも考慮したほうがいい。
今回、私はいい出品者と出会えたからであり、
いい出品者というのは、ヤフオク!の評価高いから、ここでいういい出品者とはかぎらない。
今回のK1dは、私にとって初めてのヤマハのオーディオである。