Date: 4月 15th, 2019
Cate: 真空管アンプ
Tags:

Western Electric 300-B(その11)

High Fidelity ReproductionとGood Reproduction、
高忠実度再生と心地よい再生、

瀬川先生が、スピーカーを分類するときに使われていた。
私にとってのグッドリプロダクションのスピーカーといえば、
イギリスのスピーカーで、それもBBCモニターの流れを汲むモノである。

スペンドール、ロジャース、ハーベス、チャートウェルなどのメーカーがあった。
いまもブランドだけは残っているところもある。
ハーベスは、いまも生き残っている会社である。

ハーベスのデビュー作、Monitor HLは、フレッシュだった。
いいスピーカーだ、と思ったし、欲しい、とも思った。

スペンドールのBCIIよりも、その響きは明るかった。

そのハーベスも創立者のハーウッドが恒例のため引退し、アラン・ショウが引き継いでいる。
アラン・ショウによる最初のモデルは、HL Compactだった。

HL Compactの評価は高かった。
HL Compactが東証した時は、まだステレオサウンドにいたから、
皆がほぼ絶賛に近い褒め方だったのをみてきている。

けれど、私の耳には、ずいぶん変ったなぁ、と感じたし、
変ったこと自体は設計者が違うわけだし、時代の変化もあり、当然のことと受け止めても、
私がBBCモニター系のスピーカーに感じていたグッドリプロダクションといえるところが、
HL Compactからは消えていた。

消えていた、というのが大袈裟すぎるのであれば、かなり薄れてしまっていた。
HL Compactを聴いて、何か致命的な欠陥があるとは感じなかった。
バランスのいいスピーカーに仕上がっていた。

けれど、その音が私にとってはグッドリプロダクション(心地よい音と響き)ではなかった。

どうも、このグッドリプロダクションは、少し誤解されているようであるが、
やわらかくてあたたかくて、耳にやさしい感じで鳴る音だから、
グッドリプロダクションではない、と私は考えている。

確かに、そういう音は、心地よい音につながっていくことは多い。
けれど、どこかにもどかしさを感じてしまうと、
どんなに上質な、そういう音であっても、もうグッドリプロダクションではなくなる。

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