Date: 3月 8th, 2019
Cate: ディスク/ブック
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知識人とは何か(その1)

買っただけで、ロクに読んでいない本がある。
そんな一冊がエドワード・W・サイードの「知識人とは何か」だ。

「知識人とは何か」を思い出したように読み出した。
理由は、最近のインターネット上でのMQAをめぐる論争(とはいえないけれど)である。

facebookにあった、MQAをほぼ全否定している人がいる、という投稿、
この投稿にはいくつかコメントがついていた。

そのなかに、ある人のコメントがあった。
その人の名前と写真を見た瞬間、またこの人か、と少々うんざりした。
きっと荒れるな、コメント欄が……、そうも思った。

その人とは面識はないし、facebookでもつながっていない。
けれどオーディオの、特にデジタル関係のことが話題になっていると、
この人が登場(私にいわせれば出しゃばってくる)する率が高くなる。

この人がコメントに登場すると、その場で読むのをやめることも少なくない。
今回はMQAのことが話題だったから、最後まで読んだ。

読んでいて、いつものパターンのくり返しだ、と思っていた。
どういう人なのか、詳しく書くのは控えたい。
書けば書くほど、こちらがイヤな気持になるからだ。

それでも、こんなことを書いているのは、
この人は専門家なのか、という疑問が、いつも湧くからだ。

本人はオーディオの、さらにはデジタルの専門家だと自負しているように感じる。
そんな自負が、この人のコメントの端々にあらわれているし、
この人特有の言い方になっている。

私には、逆木 一氏のMQAのほぼ全否定の文章よりも、
この人のコメントのありようのほうが、より根深いものを感じてしまった。

しかも、この人に同調・同意する人も少なくない(この人もMQAほぼ全否定側の人だ)。
もちろん、さまざまな意見があってしかるべきであるのはわかっている。

それでも、この人たちは、自分たちだけは真実がわかっている──、
そう思い込んでいるところが節々に感じられる。

だからこそ、この人とその周辺の人たちは、
論争・議論に勝ち負けを持ち込む。

この人も、逆木 一氏も、専門家なのか、と思う。
そう思うとともに、そういえばと思い出したのが、
サイードの「知識人とは何か」に「専門家とアマチュア」という章があったことだ。

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