原音に……(コメントを読んで・その3)
たとえばメリディアンのULTRA DAC。
こちらはLNP2とは正反対の惚れ込みかたである。
素直に惚れ込んでいるし、
多くの人にULTRA DACの音を一度聴いてもらいたい、と思っている。
聴いてもULTRA DACの良さがまったく理解できない人も少なからずいるはずだが、
それ以上に、きちんと理解できる人が多くいるはずだと思っている。
(思っているというよりも、そう信じたい)
ULTRA DACのついては昨秋からずっと書いてきている。
読んでいる方のなかには、ULTRA DACのことばかり……、と感じている人がいようが、
まだまだ書きたいことがある。
書けば書くほど、書きたいことが湧いてくるような感じすらある。
そうやって書きながら感じているのは、
瀬川先生がJBLの4343、マークレビンソンのLNP2のことを、
あれほど書かれていたのも、同じ気持だったからなのかもしれない、とおもうようになってきた。
口さがない輩は、輸入元からたんまり貰っているんだろう──、
そんなことをいう。
何もわかっていない輩でしかない。
ほんとうに惚れ込んだオーディオ機器がある。
そのことの嬉しさ。
そして、惚れ込んだオーディオ機器のことを誰かに伝えたいという気持。
そういうことがまったく理解できない輩が、いつの時代にも、どの世代にもいる。
おそらく、これまで惚れ込んだオーディオ機器がひとつもないんだろう、そういう輩は。
ただジャーマン・フィジックスのUnicornは、
ULTRA DACと同じくらいの惚れ込みだし、素直に惚れ込んでいても、
ULTRA DACほど、その良さを誰かに積極的に伝えたいという気持はあまりない。
Unicornの音を聴いたばかりのころは、確かにあった。
もうその時から十数年が経っている。