原音に……(コメントを読んで・その4)
(その1)で挙げている機種のいくつかは、
私がオーディオに興味を持ち始めたときに、すでに登場していた。
そういうオーディオ機器と、
登場と同時にほぼリアルタイムで聴いてきたオーディオ機器とがある。
惚れ込めるオーディオ機器との出あいが、
以前よりも減ってきているのかどうかは、このへんも考慮しなければならない。
そのうえでコメントに答えれば、惚れ込んだ、ということでは、
現在も昔も、そう変らないのではないか、と思うとともに、
こちらの年齢もあがってきていることによって、変ってきているかも……、
そんなふうにも思っている。
つまり、自分でもはっきりと答がでないのが本音である。
惚れ込んだ、ではなく、惚れたオーディオ機器ということでは、どうか。
ここでも考え込む。
惚れ込んだも惚れたも、どちらもきわめて主観的な評価である。
主観的であるだけに、こちらの変化もその評価には深く関ってくる。
それでも惚れ込んだ、惚れたオーディオ機器には、共通点がないのか、と自問する。
あるともいえるし、あまりないようにも感じている。
オーディオに関心をもち始めたときに出あい、惚れ込んだオーディオ機器は、
オーディオの世界を広さ、深さを垣間見せてくれた、ということでも、
ひときわ印象的であるのも事実だ。
もうここでは出あった順番を無視できない。
聴いた順番が違っていれば、別の機種に惚れ込んでいたかもしれない──、
そんなふうにも考えられる。
それとも、そんなことはないのか。
こんなふうに考えていくと、コメントに答えることが意外に難しいことに気づかされた。