原音に……(その4)
別項でメリディアンのULTRA DACのことを書いている。
まだまだ書きたいことがある。
そのくらい惚れ込んでいる。
ULTRA DACと同じくらいに惚れ込んだオーディオ機器は、
ジャーマン・フィジックスのUnicornがある。
2002年のインターナショナルオーディオショウで聴いてからだ。
だから16年後にULTRA DACに出逢って、惚れ込めるオーディオ機器が一つ増えたことになるし、
その16年のあいだに、いいなぁと思うオーディオ機器はいくつかあったけれど、
惚れ込んだ、と心からいえるオーディオ機器となると、残念なことになかった。
なかっただけにULTRA DACを熱をあげている、ともいえる。
惚れ込んだオーディオ機器は、音がいいだけにとどまらない。
こちらにさまざまなことを考えさせてくれるところがある。
ULTRA DACの音もまさしくそうである。
ULTRA DACの音を聴いて、こうやって書きながら、その音を思い出すと、
この項のはじめに書いたように、
原音を目指すのではなく、原音に還ることが、
私にとってのハイ・フィデリティであることを、つよく実感できる。
とはいえ、その理由については、いまだはっきりしない。
はっきりしないからこそ、書いている。