中心点と堂々巡り
別項「オーディオ評論家の「役割」、そして「役目」(その7)」で、
堂々巡りは悪い面ばかりではない──、と書いた。
同じところを何度も廻っているうちに、その「中心」がはっきりとしてくるからだ。
9年前に書いてる。
いまも基本的にはそう思っているが、
9年も経てば、少しは変ってくる。
堂々巡りには、大きな環と小さな環のふたつが同時に存在する場合がある。
そう考えるようになった。
地球の公転と自転のようなものだ。
もっとも私が描いている堂々巡りの大きな環は、公転といってもいいが、
小さい環は地球の自転というよりも、地球の周りを廻っている月の軌道のように考えている。
もしかすると環は一つではなく、二つでもなく、場合によってはもっと多いのかもしれない。
そこを見極めないと、ほんとうにいつまでも堂々巡りのままだ。